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奈良県御所市 宮山古墳

(Miyayama Burian Mound, Gose City, Nara)

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Mar.3,2023 瀧山幸伸  source movie

                                          

            

 


Oct.2011 野崎順次

奈良県御所市室

撮影日: 2011年10月16日

宮山古墳(室の大墓)は南葛城地域で最初に築造された大首長墓であり、しかも前期から中期に至る転換期の5世紀全葉の時期にこの地域に出現する。巨勢山々塊の西北部に位置し、西側丘尾を切断し、主軸をほぼ東西に向け、三段に構成された前方後円墳で全長238メートル、後円部径105メートル、前方部幅約110メートル、同部高約22メートル、クビレ部幅約75メートル測る。周濠は全周を巡る盾形のものとみられ、北側の周堤に接してネコ塚古墳(一辺60メートルの方墳)という陪家がある。

北から近づく。左にネコ塚。

東から見る。

後円部東側の八幡神社から墳丘に登る。現地で竪穴式石室内の石棺を観察できるのは宮山古墳だけである。

宮山古墳の主体部は、後円部に墳丘中軸をはさんで南北に2基の竪穴式石室が存在し、前方部にも多数の銅鏡が発見されたという施設の存在が知られている。北側石室は未調査であるが、天井石として花崗岩製の縄掛突起を有する石材が認められる。

後円部南側石室は結晶片岩の小口積みによってに成り、天井石に竜山石を用いている。この石室のはぼ中央に竜山石の切石で造られた長持形石棺が遺存し全面に朱が塗られていた。底石に4枚の側石のせ、蓋石をかぶせた石棺で、短辺の側石は長片の側石にはさまれる。5世紀代に長持形石棺を持つ古墳は、大王級の人物を被葬者としていると認識されている。

宮山古墳の東方にみやす塚古墳がある。現状では楕円形を呈しているが、元々は直径約50メートル、高さ7.5メートルの大円墳であったと思われる。調査の結果、墳頂の中心部分を四角く囲うようにして円筒埴輪の列が検出されたほか、衣笠形、盾形、家形といった形象埴輪の破片も出土している。築造年代は埴輪の編年から5世紀前葉と考えられる。

奈良は柿の木が多い。

参考資料

御所市HP

まぁ坊の思いつくまま考古学日記HP

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