奈良県奈良市 柳生街道の石仏
Stone Buddhism Images along Yagyu Road, Nara City, Nara Pref.
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Dec.2013 野崎順次
柳生街道の石仏、円成寺から高畑町
Stone Buddhism Images along Yagyu Road, From Enjoji Temple to Takahata-cho,
日曜日、奈良交通バスJR奈良西口0934発 石打行き,忍辱山 1012 着。東海自然歩道をたどり、芳山二面石仏と地獄谷石窟仏に寄り道して、夕方までには奈良市街に着きたいので、円成寺は横目で見て通過した。
上誓多林までは快適な山道だが、一部足元の悪い個所があり、最後は舗装林道である。今年初めて見た蛇は、自動車にひかれてペッちゃんこだった。
上誓多林のおかげ灯篭(江戸時代)
茶畑の地蔵石仏 南北朝、花崗岩、高さ 195cm、像高 155cm
徳本上人念仏供養塔(六字名号を独特の書体で刻む)
如意輪観音 江戸後期 文化十一年(1814)、花崗岩
芳山の私有地に入らせてもらい、いったん下ってから登りつめていく。杉の植林地帯である。戻るときの急斜面で誰もいないのに、杉の大木がメキメキと倒れたのには驚いた。
芳山二面石仏 奈良後期、花崗岩、高さ 184cm
このような石仏に出会えて本当によかった。
南面如来像、高さ 128cm
西面如来像、高さ 130cm
二尊石仏の周りは、南面が開け、他は円弧状に石積みがされている。
峠の茶屋、わらび餅を食す。
舗装道路から左に外れて、すごい山道に入る。馬の背のような尾根道からクサリ場のある谷に下る。老体に緊張の連続で写真を撮ることも忘れていた。
国史跡 地獄谷石窟仏 奈良時代後期、凝灰岩、正面中尊座高 101㎝
凝灰岩をくり抜いた石窟で、線刻の仏像が彩色されている。聖が住んでいたという伝承があり「聖人窟」とも呼ばれる。
正面中央の中尊で、廬舎那仏・釈迦・弥勒仏など尊名に諸説ある。また、造立年代に関しても、平安時代後期説がある。
薬師如来立像 (平安時代後期、凝灰岩、像高 92cm)
十一面観音立像 (平安時代後期、凝灰岩、像高 87cm)
上記三体の右(側壁東面)に妙見菩薩坐像があるのだが、気がつかなった。また、右の石窟にも何やらありそうだが暗くてわからない。
新池の傍を通り、滝坂の道に向かう。
首切り地蔵 鎌倉
滝坂の道を下る。
滝坂弥勒地蔵磨崖仏(朝日観音)鎌倉中期 文永二年(1265)
花崗岩、中尊像高 233cm、弥勒像の左右に「干時文永弐年乙丑十二月日大施主性勘 敬白」「願以此力 悲母尊霊 罷苦得楽 発菩提心、及以口口 上生内院 普口四生 平等利益」の刻銘がある。
左側の磨崖仏は、蓮華座上に二重光背型を彫りくぼめ、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵菩薩を刻んだ通常型。地蔵と中尊の間に「南無当来導師梅?隷耶仏」「南無六道経法地蔵菩薩」「干時文永弐年乙丑十二月日大施主性勘 敬白」の刻銘がある。
右側は地蔵磨崖仏(室町初期)、右手を上げ左手は胸前の矢田型地蔵。
昼なお薄暗い滝坂の道を下る。通常の蝉の声に交じってひときわ涼やかな鳴き声が聞こえる。鳥か、虫か?
滝坂弥勒磨崖仏(夕日観音) 鎌倉中期、花崗岩、163㎝
三体地蔵 南北朝、花崗岩、像高 91cm
その右上に滝坂地蔵磨崖仏があるそうだが、気がつかなかった。
路傍には寝仏(ねぼとけ)(金剛界大日如来坐像)南北朝、花崗岩、像高 48cm
やっと平坦な道になり、山道が終わる。
さらに下る。市街地が近いと思われるのに、春日山原生林はまだ深い。
滝畑町からJR奈良駅まで歩き続けた。やっとビールが飲めたのは、興福寺を過ぎてから
参考資料
河合哲雄さんの石仏と石塔ウェブサイト
近鉄ハイキングマップ 柳生街道(滝坂の道)コース
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