奈良県大和郡山市 慈光院
Jikouin,Yamatokoriyama city,Nara
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大和郡山市小泉町865 慈光院 書院 重文 近世以前/住宅 江戸中期 寛文(1661-1672) 桁行13.9m、梁間9.9m、一重、入母屋造、茅葺、南面・東面及び北面庇付、桟瓦葺、西面突出部 桁行4.0m、梁間4.0m、入母屋造、茅葺、北面茶屋及び勝手附属、両下造、桟瓦葺 手水鉢3個 19440905
大和郡山市小泉町865 慈光院 茶室 重文 近世以前/住宅 江戸中期 寛文4(1664) 二畳台目茶室(床付)、二畳次の間よりなる、一重、切妻造、南面書院に接続、こけら葺 蹲踞1個 19440905
July 17, 2016 野崎順次 source movie
大和郡山市小泉町865
臨済宗大徳寺派
慈光院
寛文3年(1663) 大和小泉藩二代目藩主の片桐石見守貞昌(石州)が、初代藩主である父貞隆(慈光院殿雪庭宗立居士)の菩提寺として自分の領地内に、大徳寺185世玉舟和尚(大徹明應禅師)を開山に迎え建立した臨済宗大徳寺派の寺院。
寺としてよりも境内全体が一つの茶席として造られており、表の門や建物までの道・座敷や庭園、そして露地を通って小間の席という茶の湯で人を招く場合に必要な場所ひと揃え全部が、一人の演出そのまま三百年を越えて眼にすることができるということは、全国的に見ても貴重な場所となっている。
(慈光院ウェブサイト)
アプローチ、JR大和小泉駅から北西に歩き、富雄川沿いに北上する。
橋を渡り、不動寺を過ぎて、信号を右折して、坂を登る。
パンフレットと現地説明板
一之門を入る。
山門(茨木城楼門)
片桐石州の出生地でもある摂津茨木の城は、徳川家康の発した一国一城令により取り壊されるが、その中の門を貰い受け、屋根を書院と合わせて茅葺きに葺き替えて当寺の山門とされた。(慈光院ウェブサイト)
一般玄関から受付を経て書院へ
国重文 書院 江戸中期 寛文(1661-1672)
桁行13.9m、梁間9.9m、一重、入母屋造、茅葺、南面・東面及び北面庇付、桟瓦葺、西面突出部 桁行4.0m、梁間4.0m、入母屋造、茅葺、北面茶屋及び勝手附属、両下造、桟瓦葺
附 手水鉢3個
建物外部
建物内部(来昧室)と眺め
国重文 高林庵茶室 江戸中期 寛文4(1664)
二畳台目茶室(床付)、二畳次の間よりなる、一重、切妻造、南面書院に接続、こけら葺
附 蹲踞1個
閑茶室(三畳)
国史跡及び名勝 慈光院庭園
本堂への廊下
本堂(方丈)
ご住職が説明して下さった。天井の龍は平山郁夫画伯の原画に基づく、入江正巳画伯の墨絵で、日本一の鳴き龍とのこと。直下に入らせてもらって手を叩くとジーンと響く。
その他
参考資料
慈光院ウェブサイト
国指定文化財等データベース
所在地 奈良県大和郡山市小泉町865
2011.11.3撮影
JR大和小泉駅から富雄川を渡って川沿いの道を北に15分ほど行ったところに慈光院の森があります。
富雄川からはため池越しに書院を望むことができます。
池の反対側に廻り、参道の石畳を登れば一之門、一之門をくぐって右手に行けば茨木門です。
茨木門は、片桐氏の居城であった摂津茨木城の門を移築したものだそうです。
茨木門をくぐると右手に書院が見えます。
書院(重要文化財)
寛文年間(1661-1672)の建築
桁行13.9m、梁間9.9m、一重、入母屋造、茅葺、南面・東面及び北面庇付、桟瓦葺、
西面突出部 桁行4.0m、梁間4.0m、入母屋造、茅葺、
北面茶屋及び勝手附属、両下造、桟瓦葺
附指定:手水鉢3個
茶人として名高い小泉藩第二代藩主片桐石州が慈光院を造りました。
寺院というよりも全体が客をもてなす茶室のような場所としてつくられたようです。
今も拝観者には、書院で御菓子付の抹茶をふるまわれます。
庭園の刈込はいろいろな花の木が混ぜて植えられており、四季を通じて何かの花が咲くようにしてあるそうです。
北面の茶屋は高林庵と呼ばれています。
附指定の手水鉢3個です。
三角形に見える手水鉢の周囲の蹲踞は、茶室の附指定です。
茶室(重要文化財)
寛文4(1664)年の建築
二畳台目茶室(床付)、二畳次の間よりなる、一重、切妻造、南面書院に接続、こけら葺
A camera
B camera
慈光院 Jiko-in Zen Temple
敷地:奈良県大和郡山市小泉町
Location:Koizumichou,Yamatokoriyama City, Nara Prefecture
創建:江戸時代(1663年)
Establishment:Edo period(1663)
感想 Impression
奈良県大和小泉町にある禅宗寺院の慈光院を訪ねると、開放感溢れる書院とその眼前に広がる庭園を堪能することが出来ます。道路沿いから、両側を生垣に囲まれ た緩やかな勾配の石畳の露地を上っていくと丘の上の右手にある瓦葺の表門(一之門)に辿り着きます。門を潜り、折れ曲がった切通しの茂みの中、真っ直ぐ敷 かれた小石の舗道を3回折れ曲がって行くと、今度は茅葺き威風堂々の楼門(茨木門)に到ります。中に入ると、一転して明るく視界が開け、楼門から斜めに舗石道が走り、途中から三つに別れて、書院の南庭、書院南の広縁、そして書院の玄関へと導かれます。
慈光院の建築は書院と北側の本堂、茶室から構成されている。書院の内部は間仕切りの襖を取り払われていて、心地良い開放感に包まれている。案内された書 院の奥に座り、床の間に南の庭を眺めると庇の軒先と広縁、スレンダーな独立柱が織り成すフレームで切り取られた美しい風景が楽しめます。庇の軒先が書院か ら見た時、絶妙の下がり方をしているためフレーム効果が一層高まり、庭を絵巻のように演出しています。平坦な白砂の庭には、丸い巨大なサツキ刈り込みが横たわり、その脇を鋭く直角に曲がりこんで広縁に到る舗石道、後方には刈り込みが島をなし、その間の所々に松が聳えている。東側を見ると、角ばった刈り込み の垣根越しに遠く大和の山々を借景として見渡すことが出来、スケールの大きい眺望が楽しめるよう演出されています。この庭は周囲の雄大な眺めを引き立たせ る額縁のような機能を果たすため、簡素で明快に構成された意匠が最大の効果を発揮しているようです。
一の門
茨木門から慈光院へ
慈光院の庭 、慈光院の庭(書院より見る)
慈光院書院 書院より南庭を望む 書院縁側から東庭及び借景の眺め
書院十三畳間床の間
書院東北の茶室高林庵
茶室高林庵内観
南庭より書院を眺める
片桐石州石碑
霰石敷の山路
(English translated by softawre, then modified by auther)
When calling on the Jiko-in Zen temple which is in the Nara Prefecture Yamatokoizumi city, it is possible to be content in the garden which spreads to the study and the immediateness at which feeling of opening is overflowed. It arrives at the front gate of the tile-roofing which is in the right hand in the hilltop when going up the open field of the stone pavement with the gentle inclination which was surrounded by the hedge in both sides with on the roadside. In the pavement stone road which was straight laid in the thicket in the opencut to have passed through the gate and to have been bent, this time, it leads to the tower gate(the Ibaraki gate)of the thatch commandingness when bending three times and going. It turns around when going in and the scenery spreads out brightly and the pavement stoue road to run diagonally from the tower gate is three boiling separately led to the south garden and the broad porch, the vestibule at the study from station on the way.
An architecture at the Jiko-in is composed of nave, teahouse at the study and in the north side.In the sliding door of the partition, it is removed and the inside of the study can wrap in the feeling of opening with pleasure up. It is possible to enjoy the beautiful scenery which was cut off with the frame which the eaves of the eaves, and the broad porch, the thin independent pillar interweave when sitting on the back at the guided study and looking at the garden in the south to the height in the alcove.The frame effect rises more because it is doing a way of exquisiteness's falling when the eaves of the eaves sees from the study and it is enacting a garden like the picture scroll.The pruning of the circular huge azalea lies at the garden on the flat loamy soil, in the side, the pruning makes an island to the pavement stoue road, the back which bends, being sharp and being right-angled, doesn't come and results in the broad porch and the pine towers over the places among it.When seeing an east side, it is enacted for the mountains in Yamato to be able to be surveyed as the shakkei, being far in the fence crossing boiling of stiff pruning and that it is possible to enjoy a view with big scale.As for this garden, the design which was simply and decidedly composed to achieve the feature having to do with an architrave to make stand out seems to be showing the biggest effect in the grand view around.
参照文献
・「草庭」/堀口捨己著/筑摩書房/1968 "Kusaniwa"/written by Sutemi Horiguchi/published by Tikuma shobou/1968
・「西澤文隆小論集Ⅲ庭園論」/西澤文隆著/相模書房/1976 "The short essay collection III garden theory by Fumitaka Nishizawa "/written by Fumitaka Nishizawa/published by Sagami shobou/1976
・「日本名建築の美」/西澤文隆著/講談社/1990 "The beauty of the architecture which is excellent in Japan"/written by Fumitaka Nishizawa/published by koudansha/1990
・「建築と庭 西澤文隆実測図集」/西澤文隆著/建築資料研究社/1997 "Architecture and Gardens collection of Survey Drawings by Fumitaka Nishizawa"/written by Fumitaka Nishizawa/published by Kenchiku Shiryo Kenkyusha/1997
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