Monthly Web Magazine (Aug.1, 2009)
■■■ 『「盛夏来る」の案内役 〜草津の「あおばな」』中山辰夫
みなさん こんにちは。滋賀在住の中山です。
ハスの開花の盛りが終わる7月中頃になると、住んでいる隣町の草津では「あおばな」の開花時期になります。
「あおばな」は「オオボウシバナ」といい、ツユクサの栽培変種です。
夜明けとともに開くコバルトブルーの花は昼前にはしぼみ、また次の朝日を待ちます。
栽培農家は朝早くから手作業でお花摘みをします。これが大変な作業です。
「あおばな」は江戸時代からその青い花の色素を利用して、青花紙をつくり、友禅染めの下絵を描く絵具として使用されてきました。
この様子は安藤広重の東海道・草津の版画にも、その様子が残されています。
最近になって、青花紙の需要が激減し、500軒以上あった栽培農家も近年では数軒程度になりました。
ところが、研究の成果が実り、血糖値の上昇を抑制したり皮ふの老化を防ぐ成分などが 「あおばな」に含まれていることが確認され、種々の商品開発が検討されるようになりました。
草津市は「あおばな」を「市の花」に指定し、その活用で産業の振興や健康なまちづくりを目指しています。
「あおばな」の開花時期が来ると夏休み。毎朝のラジオ体操や孫との思い出づくりや冬場のインフルエンザ対策の身体焼き?と例年通りのスケジュール消化に没入することになります。
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