MONTHLY WEB MAGAZINE Nov.2010

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■■■ 我が家のお姫様 Part2 柴田由紀江

前々回のウェブマガジンの続きでございます。

トイレトレーニングは初日にクリア、3日後には階段の昇り降りも体験し、我が家の暮らしにも馴染んできたライファちゃんです。

この子のように代々人に飼われてきた猫と暮らすのは初めての体験なので、今までの猫との違いに驚く事が沢山ありました。

トイレで用を足すと壁を前足で擦って婆や(もちろん私)を呼びますし、猫じゃらしを咥えて来ては「ニャ(遊ぼう!)」と誘います。

夜行性の日もありますが、人間と一緒のベッドで朝までぐっすり寝ている日が殆どです。

当時の我が家にはライファの進入禁止区域がありました。

展足板に刺して乾燥中の昆虫標本が並ぶ息子の部屋と、リビングの隅に置かれたクワガタ飼育ラボ(?)です。

小さかったライファはこのルーバーで塞がれたラボによじ登っては、中でコソコソ動く虫の様子を覗いていました。

(その後ライファは大きくなり、こんな垂直登りは出来なくなりました。)

キャットタワー横に置かれたコーナー水槽にも、巨大なギラファノコギリクワガタが棲んでいましたから、興味津津でした。

ほんの僅かに残った野生動物らしさは、こうしてちょっとだけ維持されているようでした。

予防接種を受けに獣医さんに行った際には、緊張して体毛が抜けまくり、診察台から後ろ脚を踏み外して落下し、獣医さんに「猫…だよね?」と確認されてしまいました。

今でも家から出るのは大嫌いで、キャリー籠に入れようとすると四肢をめいっぱい開いて入れられないように抵抗します。

キャットタワーやテーブルに登る際の敏捷性にはさすが猫だわ!と感じますが、飛び降りると「ふん」と声を出してしまいます。

(大型の猫はそうみたいです。着地の衝撃で肺から空気が漏れ出て声が出ちゃうようですね。)

寒い北欧の猫らしく、なんと肉球の間からもふさふさと毛が伸びてきます。

放っておくと足の裏に1cmくらいの毛が伸びてフローリングの床や階段で滑るのでカットしてあげてますが、伸び放題もなかなか可愛いです。

そしてなにより、仰向けで寝ます。ベッドでも、床でも、人の脚の上でも、座椅子にもたれてでも…ZZZzzz(∪o∪)。。。

外敵と遭遇したという情報はDNAにも存在しなさそうな、警戒心ゼロの寝姿はなんとも平和で愛らしく、癒されております。

あれから8年が過ぎ、今では体長(頭から尻尾の先まで)81cm、体重6.4kgの立派なNorwegian Forest Catに成長いたしました。

時々ズッコケな、でもお澄まししていれば気品溢れる美猫さまです。

 

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