MONTHLY WEB MAGAZINE Dec.2010

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■■■ 欧州でのカメラ作法というほど大げさではありませんが…… 野崎順次

9月下旬から10月初旬まで、約2週間欧州に出張しました。

ドイツのケルンに2泊、デュッセルドルフに2泊、ロンドンに4泊、パリに4泊というあわただしさでした。

でも、週末が2回あったので、美術館や教会などの写真をたくさん撮ることができました。

その折に気づいたり、感じたことを述べてみます。

欧州ではコンデジやカメラ機能付き携帯電話は広く普及していますが、一眼レフを持った人が非常に少ないようです。

また、カメラの被写体としては親しい人や美しい景色が中心で、美術館での展示物や他人を撮る人は、日本人に(というか、私に)比べて非常に少ないと思いました。

そのためか、向こうの人々は撮られることに関しては割に無頓着です。

特に中高年になると、おおらかとさえ云えます。

レストランの表のテーブルで大きなアイスクリームを食べかけたおばさんがカメラに気づいて笑ってくれたり、街路できれいな娘さんにカメラを向けてもあまり気づかれません。

ただし、可愛い子供たちを撮ろうとすると、拒否される場合が多く、これは児童ポルノ業界に写真が流れることを恐れているそうです。

また、パリのオランジュリー美術館では、女子高生の集合写真を横から撮ったり、一緒に加わっても、引率の教師は笑っているだけでしたが、後で、その中の一人だけの写真を撮ったのではないかとデータとチェッされました。

私はそんなことをしていなかったのですが、何故か、その娘が誤解して教師に云いつけたようです。

ケルン大聖堂の内部は、ミサの最中でなければ、撮影自由でフラッシュも使えます。

大英博物館も撮影自由でフラッシュも使えます。

オランジュリー美術館は撮影自由ですが、フラッシュは駄目です。

意外だったのは、パリの郊外、ジヴェルニーにあるモネの家で、内部は撮影禁止でした。

特に春から初夏にかけて大勢の観光客が押し寄せるので、スムーズな通行の妨げになるからでしょうか。

欧州の美術館や寺院の内部は、撮影自由ですが、フラッシュ、三脚は不可と云ったところが平均的です。日本とはえらい違いです。

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