MONTHLY WEB MAGAZINE July 2012
■■■■■ 雪の下(ユキノシタ) 中山辰夫
昨年末より、伏見稲荷大社をスタートとし、京都トレイルに従って歩いております。
京都一周トレイルとは、京都市街を取り囲む山々を中心に、全長約70 キロのコースと、京北エリアを一周する全長約40 キロのコースがあります。
東山・北山(東部・西部)・西山のコースは、伏見稲荷を出発点に東山・比叡山を経て大原・鞍馬へ。さらに、西賀茂から高雄・清滝を経て嵐山
苔寺に至るもので歴史や文化も一緒に楽しめる京都ならではのトレイルです。 大変人気があって多くの人が散策します。
6月は大原〜鞍馬寺〜源光庵まで二回に分けて歩きました。その途中で見かけた“ユキノシタ”の報告です。
ユキノシタは主に山間の湿った岩の上に生え、庭先にも栽培される半常緑の多年草です。5月から7月までの間に咲きます。
山中の小川でも見かけましたが、鞍馬寺やその近辺で集中して咲くのに出会いました。一見したところさほど美しくはありません。
でもヨ〜ク見ると大変微妙な構造?になっています。
◇全体的に長く開出した毛が蜜に生える
◇根元から長い紅毛の走出枝を出して繁殖する
◇葉は根出し質厚く、長さ3〜10cmの柄があり腎円形、基部は心臓形、下面は赤紫色で両面に粗毛がある
◇花茎は直立し、上方に円錐状の花序を出し白色花を多数つける
◇花序には紅紫色の腺毛がある◇花柄は蕾の時は下を向き、横向きに開花し狭卵形
◇花弁は卵形で小さく、4個の赤色班文と2個の黄色班文がある
と「野草Ⅱ」に書いてある内容が確認できました。
何気なく見過ごしがちですが、精一杯咲いて、生きている姿を見直しました。
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