MONTHLY WEB MAGAZINE Aug. 2012

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■■■■■ 野良子猫物語序章 野崎順次

我が家は猫好きである。犬のように人間に媚びないところがよい。ただし、空腹時の飼い猫は媚びまくるが。20匹近い猫を養っていた時代もある。現在、飼い猫はいない。近くには児童公園があり、子猫を捨てる人が多く。その周辺には常時数匹の野良猫が棲息しているようである。裏の家では、おばさんが「みーちゃん」という猫を溺愛している。だから、庭にはいろいろな猫が出没するが、邪険に追っ払うことはない。

今年の6月中旬頃から、時折、我が家の庭で父母猫と2匹の子猫を見かけるようになった。

6月17日:居間のすぐ前の庭

デッキやプランターで子猫2匹が遊んでいた。背後には母親らしき猫が見守る。とりあえず、子猫2匹は毛色からウスチャとコゲトラと云う名前にしておこう。どうも、家の裏の床下で寝起きし、トイレと遊びにはこちらサイドに出てくるらしい。

6月23日:隣家の塀の上でひなたぼっこ

親猫はいない。人間に対しては好奇心と恐怖心が半々のようだ。しばらくはカメラを向けても動かないが、50㎝以内に近づくと塀から降りて逃げて行った。コゲトラは目ヤニが多いので、何らかの病気に感染しているようだ。

7月9日:隣家の塀の上

夕方、子猫2匹がいた。ウスチャは直ぐに逃げてしまって、コゲトラだけ残った。目ヤニはなくなって、健康を回復した様子である。その後、ウスチャを見かけたことはない。カラスかイタチにやられたのかなあ。

7月28日:真夜中の児童公園

真夜中とはいえ蒸し暑い。公園に子猫がいた。どう見てもコゲトラである。その近くに三毛猫(メス)がドテッと寝ころんでいた。薄茶色の母猫はどうしたのだろう。状況がよく分からない。

取りあえずはオチのないドキュメンタリーである。

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