MONTHLY WEB MAGAZINE Sep. 2012
旅行先で寺社などを訪れた時、修理中で大変残念な思いをすることがあります。
京都で現在修理中の建物を回ってみました。
建仁寺
平成26(2014)年の開山千光祖師栄西禅師八百年大遠諱に向けた記念事業で重文の方丈が修理中です。
昭和37(1962)年の修理で銅板葺になった屋根をこけら葺に戻しており、平成25(2013)年完成予定です。
矢の根門(重要文化財)や法堂は見ることができます。
知恩院
法然上人八百年大遠諱の記念事業の仕上げとして、国宝御影堂が半解体修理中です。
遠くからも鉄骨の素屋根が見えます。
修理は平成24(2012)年から8年間の予定です。
始まったところなので、素屋根が完成して建物を覆ったばかりです。
屋根瓦の全面葺き替え、構造補強などが行われます。
修理期間中、集會堂(重文)が仮の本堂となります。
工事の素屋根は経蔵(重文)のすぐ近くまで張り出しています。
工事の影響で方丈(大方丈、小方丈。いずれも重文)の拝観は中止され、唐門(重文)も素屋根に隠れています。
よく見たら小方丈の屋根にも覆いが掛かっていました。
清水寺
平日の午後でも多くの人で賑わっていますが、諸堂が順次修理に入っています。
朝倉堂(重文)は半解体修理中です。
覗き窓から厨子が見えました。
子安塔(重文)も全面改修が行われています。
修理期間が長いので、覆いの絵の塔にも慣れてきました。
朝倉堂、子安塔は平成25(2013)年3月竣工予定です。
それらに加えて、阿弥陀堂、奥の院(いずれも重文)の修理が始まっています。
その次は、轟門(重文)の解体修理、釈迦堂(重文)の屋根葺き替えが予定されています。
最後に、国宝本堂の修理が控えています。大修理は平成30(2018)年まで続く予定です。
奥の院の修理で仮の鉄柵が設けられ、いつもより本堂が見やすくなったような気がします。
平等院
平等院鳳凰堂も修理が始まりました。
期間は平成24(2012)9月から平成26(2014)年3月までで、屋根の葺き替えと塗装直しが行われる予定です。
現在は始まったばかりで、素屋根の足場丸太が組まれているところでした。
鳳凰堂の内部拝観は中止されていますが、梵鐘や雲中供養菩薩等を展示する鳳翔館は開館しており、拝観料も大人300円に割引されています。
そのほかにも、賀茂御祖神社(下鴨神社)の一部社殿、教王護国寺(東寺)の東大門などが修理中になっています。
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