MONTHLY WEB MAGAZINE June 2013
歌舞伎の世界が若返りして歌舞伎座もこけら落としがあるなど少々はなやいできたと思っていたら、福岡の博多座で猿之助、中車の襲名披露興行が6月にあるという。
6月興行にはこれに先立って船上パレードである船乗り込みという行事が開かれるのが博多の恒例行事となっていて今回は襲名披露の舟乗り込みとなり一層華やかな話題を提供している。
船乗り込みが行われるのは大阪と博多の2箇所だけらしい。
博多座は平成11年に開業、平成9年にオープンした大規模商業施設、キャナルシティ博多と同じく那珂川から分流した博多川べりにあってキャナルシティ博多の下流700mほどのところにある。
この間を舟に揺られて歌舞伎役者が年に一度この時期にパレードするというのが博多の船乗り込みだ。
この行事に市民船というのも出されることになっていて計20名の枠が公募される。
市の広報に出ていたのを物は試しと応募したら見事当選となった。
かなりの狭き門だったようだが近頃なにかとクジにあたるようになってきている。
歌舞伎役者など大河ドラマで見るくらいでじかには見たことも無く勿論船乗り込みなど見るのも初めてだが、面白そうだと出かけた。
当日集合場所に行ってみると当選者はほとんどが女性で少し驚く。
当選者に代役はきかないことになっていて女性が数多く応募していたということのようだ。
平日の昼間ではこうなるかと思いながらセレモニーのあと舟に乗り込む。
10艘の舟を連ねての水上パレードで水上ドンタクの趣だ。
流れは緩やかでベニスのゴンドラを思い出す。
両岸と橋の上は見物人で鈴なりで、 おもだかや!、中車!、猿之助!、の声が方々から掛かる。
こちらに向かって手を振る人も多く居てすこぶる心地がいい。
口上は是非博多座にご来場くださいという博多座の宣伝なのだがつべこべ言わず市が支援するというのが博多らしい。
これに味をしめて来年はなんとかどんたくパレードも歩けないか、そんな風にも思っている。
博多は次は山笠だ。
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