MONTHLY WEB MAGAZINE July 2013
6月16日は弘法大師・空海の誕生日で、お祝いの行事が毎年、善通寺や高野山および各寺院で開催されます。
特に高野山では、高野山一の瀬から金剛峰寺迄の約2㎞の距離を、参拝者や観光客も加わった1500人程の「花御堂渡御」が埋めるようです。
京都東山七条にある智積院の青葉まつりも、真言宗の宗祖・弘法大師『空海』と、中興の祖・興教大師の誕生を祝うお祭りです。
因みに空海は、774(宝龜4)年6月16日、興教大師は、1005(嘉保2)年6月17日が誕生日です。お二人の生まれつきが6月で、緑の美しい季節のため、このお祝いを「青葉まつり」と称しているようです。
新緑に囲まれた境内では、慶祝法要や柴燈(さいとう)大護摩法要、雅楽の奉納などが行われます。また、長谷川等伯一門による国宝の障壁画や名勝の庭園が無料公開されます。
午前10時前に、本坊玄関から金堂に向けてお練り行列が始まります。先頭は、法螺貝を吹きながらの山伏の方々です。
山伏の方々は、一昨日大峯山にて修行されたようです。
カラフルな法衣の僧侶が続き、いよいよ第70代寺田化主(住職)が登場されます。
山伏が両側に分かれ道をあけた中、住職が輿から降りて金堂へ進まれ、本尊『大日如来』が安置されている金堂にて法要が行われます。
桃山時代を代表する絵師『長谷川等伯』一派が描いた障壁画などの国宝を収めた『収蔵庫』も無料開放されます。
金堂での法要が終わる11時からは金堂前に設けられた柴燈護摩(さいとうごま)道場にて護摩供養が行われます。
護摩供養は山伏が中心となって仕切られ、作法に従って行われます。各儀式の始まりは法螺貝の音が教えます。
一切の邪悪が除祓された柴燈護摩壇に火が入り、柴が焚かれます。芳香を放ちながら白煙が天に昇ります。
護摩焚きは人々のご利益を願う法要で、願い事が書かれた護摩木をもやし、燃やされた煙を浴びることでご利益が得られるとされます。
多くの参拝者に届くよう、団扇を煽って白煙を拡げます。
護摩法要の最後は、山伏が、参拝者の鞄や数珠などの持ち物を受け取り、白煙にかざして魔除けを行い、約1時間の護摩法要が終わります。
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