Monthly Web Magazine Jan. 2014
■■■■■ 2013年を振り返って 川村由幸
右足の小さな骨の骨折で迎えた2014年、とても痛くて暗い新年の幕開けでした。
自分の不注意で起きたこと、ただただ回復を静かに待つのみです。
そのため、撮影にも出かけられず2014年最初のウェブマガジンは例年通り過ぎた年を振り返ってみたいと思います。
特に心に残っているものを掲げてみます。
2013年、富士山が世界遺産に指定されましたが、それが決定するまえの4月に富士山をぐるりと一周しました。
本栖湖から 西湖から 河口湖から
天候にも恵まれ、とても美しい富士山に出会えました。河口湖では桜が開花したばかりで富士山と桜、日本人が最も好むだろう場面に出会えました。
富士山は登山という形で近づくよりも、遠くからその姿を愛でたほうがずっと楽しいと感じますがいかがでしょうか。
2013年も桜を求めて福島にでかけました。花見山から滝桜まで1日で廻りました。
ここで、姿の良い桜に出会うことができました。二本松市の合戦場のしだれ桜です。
運よくちょうど満開で桜花に魅了されてきました。姿が良いだけにカメラマンも大勢で撮影に熱中していました。
滝桜は相変わらず神々しい姿をしていました。
ここには、2年続けて4回目の訪問です。三大桜の中では一番樹勢もありたくさんの花を付けています。
神代桜のように樹勢が衰えると来年を心配するようになりますが、滝桜はしばらくその心配はないようです。
春の桜は人の心をウキウキとさせてくれます。毎年出かける桜紀行、今年は山形に出かけようと計画しています。
そして、夏に滋賀県にでかけました。
ここの寺社仏閣に圧倒されてきました。京都・奈良に引けを取らない歴史と文化に憧れると同時に
滋賀県に対する私の認識が大きく変わり、関東人としては羨ましいと思うばかりです。
金剛輪寺 西明寺 長命寺
石山寺 三井寺
もちろん、延暦寺も日吉大社も訪問しましたが、日吉東照宮が公開日でなく訪問できなかったのが
今でも心残りです。滋賀県には車で出かけましたが、片道600kmのロングドライブはなかなかに辛く厳しいものでした。
昨年、嬉しかったのが東日本大震災で倒壊した佐原の正文堂が再建されたことです。
これで重伝建の佐原の街並みも東日本大震災の被害から立ち直ったと言えます。
ただ一つ残念なのは、再建後の正文堂には人が住まなくなったことです。
最後が秋に新潟・佐渡に出かけ、小千谷市で出会った木喰仏です。
どこにでもある小さなお堂の中は、微笑むやさしいお顔の仏様で満たされていました。
これらの仏様を拝観すれば、人は誰でも自然に跪き、手を合わせてしまうでしょう。
慈愛に満ちた微笑みに深く心が癒された思いで一杯になりました。
そして、佐渡でのワンショットも鋭く記憶に残っています。トキです。
ガラス越しの撮影でしたが、思いのほかうまく撮影できました。水中のエサをついばみ水滴がくちばしの先から滴ろうとしています。
トキがこれほどに鋭い表情をもつ鳥とは思っていませんでした。
2014年、骨折が完治するまでは撮影にでかけられませんが、今年はカメラを通してどんな感動に出会えるのでしょうか。
今年は少し行動範囲を拡大しようと考えています。可能な限り多くの時間をカメラを抱えて歩き回ることに費やします。
そして、来年の新年に昨年はこんなにもたくさんの感動に出会えたと報告できることを念じています。
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