Monthly Web Magazine December 2014
平成15年から平成23年にかけての保存修理で華麗な極彩色が復活した妻沼聖天山(歓喜院聖天堂)。
日光東照宮の陽明門に負けないような彫刻に取り囲まれています。
この本殿は奥院、相の間、拝殿が一つの建造物で華麗な彫刻は奥殿の三面に集中しています。
拝殿 奥殿上部 奥殿下部
最初に奥殿上部の彫刻から
どれをとっても、江戸時代の職人の丹精が伝わってくるものばかりです。
猿を助ける鷲(猿を捕える鷲に見えますが)は伝左甚五郎作ですが、日光の眠り猫とは異なる左甚五郎のようです。
図柄はシリアスなものはなく、遊びを題材にしているものが多いようです。
下部の彫刻です。
この部分も子供が相撲をしたり、川遊びに興じる様子だったりと子供の歓声が聞こえてきそうな図柄ばかりです。
全体の極彩色にまず目が奪われてしまいますが、一つ一つの彫刻を丹念に見てゆくと飽きることがありません。
庇の下部にもたくさんの彫刻が飾られています。
ともかくこれでもかというほどに彫刻だらけ、一回では足らず再度元に戻って二度目の鑑賞をしたほどでした。
小さなお堂ながら、はっとするほどの極彩色と、270年前の職人の丹精が満喫できました。