Monthly Web Magazine May. 2015

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■■■■■ 今年のさくら 川村由幸

2015年の観桜は北海道の一部を残して終わりを告げました。

今年は福島と長野にさくらを求めて出かけ、共に晴天に恵まれ、青い空とさくらのコントラストが美しい写真撮影ができました。

それらの画像をすこし派手目に現像して紹介します。

最初の観桜行は4/18〜19、週末で駐車場の混雑もひどい中、最初に訪れたのが、郡山市の「不動桜」。

ここをたずねるのは今回で三回目、このさくらの幹の存在感にはいつも圧倒されます。推定樹齢350年の巨桜です。

さらに郡山市の一本桜を続けて巡ります。個人所有であろう忠七桜です。

右の二枚の画像は細いあぜ道の先の桜と対面する斜面に設けられた観桜台から撮影したものです。

この観桜台も個人のご厚意の賜物と感じられるものでした。樹齢約160年、忠七さんが植えた桜でしょうから

信用できる数値でしょう。次は伊勢桜、この桜に出会うのも三度目です。

ここまでの三本の大桜が三本とも斜面に育っていることに気が付かれたでしょうか。この伊勢桜は道路に

張り出すように咲いていました。

郡山市最後の巨桜は紅枝垂れ地蔵桜です。この桜は滝桜が東の横綱なら、西の横綱と言われる桜です。

真ん中の画像を見てもわかるように今年はいささか花が少ないように思えます。地面に近いところが枝だけが

目立ち、花がついていないようです。推定樹齢400年と言われており樹勢の衰えが心配されます。

安達太良山と桜の景色を求めて龍ヶ岳公園(じょうがたけこうえんと読みます)にも足を延ばしました。

ここにたどり着く道がとにかく狭いのです。駐車場も整備されていませんから注意が必要です。

春霞ですか、残雪の安達太良がうっすらと見えています。早朝だともっとはっきりと見ることができそうです。

整備されていない公園ですが、みごとな桜が何本もありノンビリと観桜するには最適の場所です。

郡山市を離れて一旦三春町に入ります。孤高の桜と呼ぶにふさわしい芹ヶ沢桜です。

この桜は今回訪ねた福島の桜の中で最も白い桜でした。桜は咲き始めの方が色が濃いと言われますが

この桜、いくら派手に現像しても色が濃くなりませんでした。推定樹齢350年。

ここから田村市へ、最初に大聖寺のしだれ桜を訪ねました。

青空と赤いお堂の屋根に桜、最高の組み合わせです。幹の側に立つとしだれ桜を実感させてくれます。

おっと、この桜も斜面に生えています。樹齢おおよそ300年、寺の歴史が700年とか、長い期間寺の変遷を見守った桜です。

すぐ近くの仲森の紅しだれ桜にも寄りました。この桜は誰が見ても個人の庭に育っています。

道路から急な斜面を登るとこの桜の下にたどり着けます。もちろん個人宅の庭を横切って歩くわけです。

庭を開放して下さっている個人の方に深く感謝。推定樹齢は250年です。

少しロングドライブをして最近とても人気の合戦場のしだれ桜へ、その通りに駐車場への道は

いささか渋滞、駐車場に車を止めて後を振り返ると車列は凄く長くなっていました。

ここの見どころは駐車場からの遊歩道からみる桜の姿と菜の花越しの桜です。確かに人気が高いのも頷けます。

推定樹齢は150年、実はこの桜、二本なんです。

福島の桜のトリを務めるのは、やはり滝桜です。

今回は夕方に駐車場に入って、ライトアップを待ちました。小雨が降っていましたがライトアップされた滝桜は

さらに神々しく見守られているような気持ちになりました。

福島の苦難はあとどけだけ続くのでしょう。30年、40年でしょうか。その長い回復のための時間も

これらの桜にはほんの一瞬。長い回復の時間が過ぎた時にもこれらの桜は福島で咲き誇っていることでしょう。

長野へは4/22〜23に観桜行。高山村以外での桜は箕輪町の中曽根の権現桜のみです。

なんと樹齢約1,000年、大きく二つに分岐した幹を持ち、幹により花の色が異なるとの事。

訪れたたときはすでに満開で花の色の違いは感じられませんでした。

この後、旧中山道の古い宿場町を廻って松本で一泊し、高山村に入りました。

難儀なのは、桜にたどりつくまで厳しく道が狭いのです。高山村は二度目なのですが、ナビに頼って走行すると

桜の時期だけの一方通行を逆走したりと大騒ぎでした。

でも、桜は全て満開。文句のない観桜となりました。

水中のしだれ桜 樹齢:約250年

赤和観音のしだれ桜 樹齢:約200年

黒部のエドヒガン桜 樹齢:約500年

中塩のしだれ桜 樹齢:約150年 坪井のしだれ桜 樹齢:約600年     横道のしだれ桜 樹齢:約250年

高山村では全部で6本の巨桜を巡りましたが、そのロケーションからか水中のしだれ桜と黒部のエドヒガン桜が

強く印象に残っています。前回ここを訪れたときは開花したばかりでまだ花見を楽しめませんでしたが

2015年は最も良いタイミングでの訪問となりました。

今年の二回の観桜行は、二回とも素晴らしい桜に出会えました。来年はどこの桜を愛でにでかけますか。

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