Monthly Web Magazine Sep. 2015

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■■■■■ アカハラダカの渡りを見る 田中康平

9月に入ると即タカの渡りのシーズンが始まる。九州・沖縄ではここでしか見られないタカの渡りがある、アカハラダカの渡りだ。

このタカは朝鮮半島や極東ロシア、中国北東部で夏をすごし繁殖して秋に生まれた若鳥ともども南の国へ帰って冬を過ごす。この時通過するのが対馬ー長崎ー鹿児島ー宮古島のラインだ。その先台湾に入って東南アジアに向かう。勿論中国本土内を移動するアカハラダカもいるが多くがこのルートを通るといわれる。対馬では1日数万のアカハラダカの渡りが観測されており今年も9月10日に38000羽の通過が観測された。おおよそ9月10日から15日の間にピークが来るが外れの日では僅かしか観測できないこともある、その日になって急ぎ対馬へ渡って観察するというわけにも行かず、対馬でうまく見るのは難しい。

九州本土では佐世保市の直ぐ東の烏帽子岳が有名な観測場所になっていて、福岡市からでは日帰りも問題なく、飛びそうな条件の日にあわせて見に行くことができる。

飛びそうな条件は単純で、荒れた天気の次の晴れた日ならば多分多数渡るというものだ。烏帽子岳では今年は9月11日がピークで台風18号が本州を通過した翌々日の良く晴れた日にあたった。こんな日がいい。

ここはタイミングが合わず行けなかったので、次のチャンスと思われる寒冷前線が九州北部を通過した翌日あたりに佐世保の烏帽子岳に行って見ることにした。たまたま日曜となり人出が多くなるがしょうがない。

10時前から見はじめる。間を置いて50から100羽くらいのアカハラダカの集団が頭上を通過する。積雲の下で上昇気流を掴んでところどころで鷹柱をつくるが雲底が高いためか飛行高度が高くて見るのが疲れる、ともかくアカハラダカには違いない。アカハラダカは鳩よりやや小さいくらいで翼巾30cm程度と一番小さいクラスのタカだ、遠いと見つけて判別するのがしんどいが成鳥は翼端が黒いのが見た目の特徴となっていてそれと解る。若鳥はツミに似ていて遠くからの判別は難しい。

日曜で混んでいるが、人数が多いと目のいい人がまず見つけてその方向を見ていれば見えてくるという按配で見ている人数が多いほうが良く見つかる、混み合っているようでも鷹見としては悪くはない。時折ハチクマも現れる、渡りの鑑賞にはいい日だ。

タカが来ても来なくても、この季節はのんびりと見晴らしのいい山の頂上でひがら空を見上げているのがともかく心地よい。

図・写真は順に 1,2アカハラダカ渡りのコースと烏帽子岳の位置、3.烏帽子岳鷹見の風景(待ち状態)、4,5,6アカハラダカの群れ通過

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