Monthly Web Magazine Apr. 2016

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■■■■■ 黄色のガードレール  かまちまさこ

山口県の道を走っていると、ガードレールが黄色であることに驚く。こんな風に地元の方には当たり前のことが、よそから来る者にとっては不思議な感じがするものがある。

1963年に山口で国体があった時、特色を出そうと、山口の特産品で県の花である「夏みかん」の色として黄色に塗られたそうだ。県道などはそれ以後、同じ黄色のガードレールに統一されたとか。

夏みかんは江戸時代山口県長門市の青海島に漂着した文旦系の柑橘の種を地元に住む人が育てたのが起源で、明治時代には萩藩にて、職を失った武士への救済措置として夏みかんの栽培が奨励されていたらしく、今でもそのなごりが多く残っている。

それ故、山口県には夏みかんを使ったドレッシング、甘味、ポン酢、漬物、いろいろな商品がある。夏になると、山ほどの夏みかんが店先で売られる。家々の庭にもあちこちに夏みかんの木が大きな実をつけている。またおいしい夏みかんが今年もたくさん食べれるかなぁと枝から垂れ下がる大きなみかんにもエールを送りたくなる。

      

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