Monthly Web Magazine Sep. 2016

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博多織  蒲池眞佐子

着物アドバイザーの仕事をしているが、最近はめっきり仕事が少なくなった。

この仕事を始めるときに先輩アドバイザーから、直に日本地図を家に貼って、手に入れた帯、着物の産地に印をつけるようになるよ、と言われていた。

さすがにそこまでには至れないが、やはり、日本全国様々な産地があり、ついついPCでも見入ってしまう。

昔は雪で家を出られない間とか、出荷できないものを使って等事情により地域のみで作られていたものが、作る人もいなくなり、材料もなくなり、めっきり少なくなってしまった。

その分過少価値が上がり、とんでもない金額になっているものもある。

芸術品になってしまい、なかなか着て回ることもなくなり、ますますどこかのガラスの中にしまわれ、本来何度も洗い張りを行い風合いがよくなるものでもその風合いを知ることはできない。

以前、博多の織物工場を見学させてもらった。

ガッチャン、ガッチャンと心地よい音、絹の香り、職人の優しい顔、ほっとできる空間だった。

    

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