Monthly Web Magazine Sep. 2016

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■水質調査船「湖水守(コスモ)」 酒井英樹

 9月1日、国土交通省(滋賀県、水資源開発公団共同)が実施している水質調査の水質調査船「湖水守(コスモ)」に乗船する機会があった。

 琵琶湖の南にある南郷から最北端付近間を8時間で往復した。今月と来月の2回に分けて船上から見えるレポートします。

 琵琶湖から唯一流れ出る自然河川(人工河川としては琵琶湖疎水がある)の瀬田川の洗堰上流にある桟橋から乗船した。

 桟橋に係留されている「湖水守」

  

 桟橋から見る洗堰

 手前側に一部残っているのが明治期に建造された南郷洗堰、奥にあるのが昭和40年代に改築された新堰(瀬田川洗堰)

 

 桟橋を出て瀬田川を遡上し琵琶湖の南湖に向かう。

 琵琶湖は琵琶湖大橋のある位置より北側を北湖と呼び南側を南湖と呼んでいる。北湖は両岸の幅が広く、水深が深く琵琶湖の大半の面積を占める。一方、南湖は幅も狭く水深が浅い。

 

 

 しかし、速度が上がらない。

 洗堰より上流の瀬田川は、「われは〜うみのこ、さすらいの・・」で始まる『琵琶湖周航歌』で有名な京都大学漕艇部など多くの関西の大学の漕艇部が連日利用しているため、動力船規制があって7ノット(時速13キロ)以下で巡行しなければならないためである。

 波を抑えつつゆっくりと進む。そのため、僅か7キロの行程を45分かけて南湖に向かう。

 瀬田川の風景と大学漕艇部のボート

  

 右がJR東海道本線、左が名神高速道路の各橋梁

 

 操舵室からの眺め(前方は瀬田の唐橋)

 

 左舷から瀬田川上流(手前が一般国道1号、奥がJR東海道本線の各橋梁)と下流(瀬田の唐橋)

  

 JR東海道本線瀬田川橋梁

  

 瀬田川と別れていよいよ琵琶湖(南湖)へ入る。

 瀬田川上流端付近

  

 南湖より瀬田川を望む

 

 近江大橋付近

    

 南湖

 所々でバス釣りの舟が散在する

 後方の山は比叡山系

             

 大津市街地

    

 浮見堂 とその周辺

  

 琵琶湖大橋を通過、いよいよ北湖へ・・。速度を上げる

        

 航路は琵琶湖の流心を走りながら北を目指す。そのため岸からかなり離れる

   

 遠方より沖島

 沖島は東西2.5キロ、南北1キロ、周囲約7キロで、琵琶湖で最大の島。

 淡水湖の島に人が住む例は世界的にもめずらしく、戸数約140戸、人口約は450人。小学校があり、児童数は7名(平成18年度)。

 中学生は船で島外の学校に通う。

      

 北湖

                

           

 

 遠方より多景島

  

 復路では時間の関係から多景島に接岸はできないものの接近する予定である。

 北湖深層水の採取

 水深40mからの琵琶湖の水を採取。水温は9℃。

 採取した水を未処理のまま清水の舞台から飛び降りたつもりで飲んでみた。

 特別に美味とは言えないものの普通に美味しく飲むことができる。

この水を飲みながらコンビニ弁当の昼食を食べた。 

   

《次回に続く》

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