Monthly Web Magazine Oct. 2016

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■ 誰が造ったのか、あまりにも不思議な景色 瀧山幸伸

九月初旬、関西の不思議な景色を訪問しました。

既に関西在住の通信員の方々が投稿している地の中で、どう考えても不自然な「かたち」が気になっていたので、この目で確かめたくなったのです。

不思議な景色は通常、名勝や天然記念物に指定されています。

一つは、兵庫県高砂市、生石神社の巨石です。

ここは史跡に指定されています。

神社に入ると、目そこに大岩が立ちはだかり、周囲を石の壁が取り囲んでいます。

しかも、その巨石がまるで水に浮いているように見えるのです。

昔、石工が石の切り出しをしようとしたけれど、注文がキャンセルされたのでこんな形で残ったのでしょうか?

いや、この場所は高台ですから、石を船で運び出すには不適です。

おそらく、石切産業に関連する人々が商売繁盛を祈念して作った、産業関連のモニュメントと社殿なのでしょう。

その時代を代表する腕利きの石切職人のなせる技がこうして今日まで残ったのではないでしょうか。

 

同じく兵庫県のシワガラの滝も不思議な景色です。

こちらは自然の造形ですが、滝壺を形成している洞穴に入らないと滝が見えないという不思議な滝です。

兵庫県の名勝に指定されています。

 

京都府和束町の茶源郷にある円形茶園、こちらも不思議な景色です。

まるでギリシャの円形劇場です。

写真だけを見ると、わざわざこんな形にしなくても、と思えますが、現地に行けば納得です。

自然の谷を利用して茶園を造成したので、結果的にこのような形になってしまったということでしょう。

町内には各地に茶園があり、京都府の文化的景観に指定されています。