JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Oct. 2017

Back number


■ 弥富そばの花まつり  蒲池眞佐子

山口県萩市弥富というところで「そばの花まつり」が毎年開催された。

今年で十数年目らしい。

 

なぜ「そばの花」なのかというと、もちろんそばの花が咲き誇っているからでもあるが、この地域には蕎麦屋が一軒もないらしいのだ。

テレビにPRで出ていた人が「蕎麦屋を作れるよう頑張ります!」と言われていた。

祭りでは、この祭りのためだけに、地域の方々がそばを打ち、茹でてそばを提供してくれる。

素そばで1杯400円、天ぷらが100円、天ぷらそばにすれば500円だ。

そばはもちろん十割そば、香りがいい。ちょっと不揃いな太さが家庭的な感じだ。

小学生が作ったアンケートを記入すると、お礼に折紙をもらった。

きっと皆で話し合って、せっせと折紙を折ったんだろうな〜とほのぼのとする。

   

初めて見たそばの花、せっせと写真を撮ってみた。

    

ところで、山口県に来て、つくづく思うことがある。

人はどうやって情報を得ているのか?なのだ。

ここ、何の店?と思うほど看板を出している店は少ないのに、人がいっぱい入っている。

たいしてPRされてなかったイベントでも、行ってみると人がいっぱいいるのだ。

よそ者にはわからなさすぎだ。

結局、地域の情報番組に頼るしかなく、録画はかかせなくなっている。

いいものいっぱいあるのに、宣伝下手なのか、もったいないな〜と思うのである。

   All rights reserved 無断転用禁止 登録ユーザ募集中