JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine May 2018

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■ 高島の奇石と磐座  野崎順次

連休前半の4月28−30日によく歩いたが、痛くなりやすい足首も快調で、自信が戻ったのに、5月2日の朝方から左膝が痛くなった。膝の痛みは久しぶりである。筒形のサポーターを箪笥の奥から引き出して、はめたら痛みは感じなくなった。という訳で3日もどこかに行きたいのだが、膝が悪化したら、大変だ。でも、じっとしていられない。そこで、軽いミラーレスカメラだけ持って、杖をついて、笠岡諸島の高島に行った。一番高い神ト山(かみうらやま)頂上が標高77mだから、たいしたことなかろう。

高島は国指定名勝で、神武天皇の「古事記」「日本書記」には、神武天皇が九州からの東征の途上「吉備の高島宮」に数年間滞在したと記録され、地元では古くから、高島宮とはこの島のことであると信じられてきた。また、それにちなんで、奇石や巨石の集合が磐座や古代遺跡と考える人が少なくない。今回は高島の中央部を巡る。

  

北西部の港から海岸沿いに東に歩き、小さな岬を越える。王泊の集落の手前に巨大亀石があり、その上の資料館「高島おきよ館」のさらに上には明治天皇招魂碑がある。

   

王泊の東側から、神ト山(かみうらやま)に登る。神武天皇が吉凶を占った場所といわれる。

高島行宮遺址碑があり、頂上部は東磐座と呼ばれる。

      

南に下っていると陰石らしきものが。

 

さらに南海岸を西へたどると、南磐座で、鳶の頭部の彫刻とやらも。

    

近くにこんな石も

  

秘境遺跡群の看板まで戻り、北へ下ると、王久山遺跡である。

  

最初は天津磐座で、亀石もある。

        

それから、踊り石と岩戸石

      

さらに萬古石と拝観石のセット

   

最後はどんび石

  

ここから港まで約15分くらいの下りだ。結局、1日の歩数は約2万、上がった階数は約60で、膝は大丈夫だった。

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