JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Apr. 2019

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■ 青春18きっぷ 野崎順次

自動車の免許は持ってないし、独り旅が好きだし、関西では山陽・東海道・北陸本線に新快速という特急並みの電車が効率よく走っているので、その季節(春、夏、年末)になると、青春18きっぷを購入する。それぞれお彼岸、お盆、命日と重なるので、お墓のある倉敷への往復にも利用する。

今更、細かい説明はしないが、「青春18」といっても使えるのは若者だけではなく、誰でもよい。むしろ利用者の大半は高齢者である。1回分で、特急・急行・新幹線を除くJR電車に一日中乗れる。5回分で¥11,850だから、1回分は¥2,370である。日帰りする場合、片道の運賃が¥1,200を超えたら、元がとれることになる。家に一番近い立花駅(尼崎市)の運賃表を見てみると(以下、線、「駅名」、料金の順)、

東海道本線 「瀬田(草津の2駅手前)」 1320

山陰本線 「馬堀(亀岡の1駅手前)」 1320

湖西線 「比叡坂本(おごと温泉の1駅手前)」 1320 

関西本線 「笠置(木津の2駅向こう」 1320

阪和線 「紀伊(和歌山の2駅手前」 1240

山陽本線 「ひめじ別所(姫路と加古川の中間)」 1320

福知山線 「谷川(篠山口の2駅向こう」 1320

今回は利用期間が3月1日から4月10日までで、3月6日に購入した。そして普段は運賃が高い遠隔地の庭園めぐりに利用した。日付の後の金額は、通常の普通料金である。

 

3月9日 ¥5,180立花→米原→木ノ本、木之本→石山→立花

日吉神社、浄信寺(木之本地蔵院)

  

3月21日 ¥4,540 立花→米原、米原→立花

多賀大社、胡宮神社

  

3月23日 ¥4,990 立花→岡山→備中高梁、備中高梁→岡山→児島

頼久寺、巨福寺

  

3月24日 ¥3,170 児島→岡山→備前一宮、備前一宮→岡山→播州赤穂→相生→三宮

お墓参り、吉備津彦神社

 

4月6日 ¥5,180 立花→敦賀、敦賀→立花

柴田氏庭園、西福寺、気比神宮

   

通常の普通料金を合計すると、¥23,060となるので、その半額で済んだことになる。

これまでに青春18きっぷを使って、1日で一番遠くまで行ったのは、戸狩野沢温泉である。

大阪発午前5時で午後3時過ぎに着いた。行こうと思えば、1日で新潟まで行ける。

青春18きっぷをできるだけ快適に使うために心がけていることは、

① 新快速や快速は早朝から非常に混んでいる。団塊の世代が定年退職したりして、高齢者の利用者が増えたからだろう。そこで座る席を確保するためには、大きな駅(大阪、三ノ宮)ではなく、その手前から乗って、大きな駅で降りる人の席を狙う。

② 乗り換えの時には、前もってドアの前に移動して、次の列車へのスタートに備える。

③ 列車のトイレの有無や位置を知っておく。乗り換え時間を調べておき、駅のトイレに行く時間があるか確かめておく。

④ 高齢者のグループには近づかない。うるさいし、乗り換え時の席取り合戦がすさまじい。

⑤ 自分も高齢者であることを自覚し、体力と正気の続く限り、ジェントルマンの誇りを維持する。

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