Monthly Web Magazine May 2019
京都は外国人観光客が急増し、また、ゴールデンウィーク10連休には国内観光客も押し寄せ、大混雑であった。特に四条河原町、祇園、八坂神社に集中した。そのあたりで、まだ知られていない、ホッとできる空間(清潔なトイレ付き)をこっそり紹介したい。
八坂神社常盤新殿(東山区祇園町北側625)
八坂神社にはトイレが一箇所しかない。西楼門から入って右(南)の奥である。自動販売機もあるので、そのあたりは外国人観光客のたまり場になっているが、清潔感はない。
そのさらに奥に立派な建物がある。八坂神社の結婚式場で、常盤新殿という。この1階ロビーにはゆったりとした席の広々とした喫茶コーナーがあり、もちろん、誰でも入れる。トイレも清潔だ。トイレだけ借りても、今のところ、文句を言われない。ほとんどの観光客は、勝手に入ってはいけない施設だと思い込んでいるようだ。
ライカ京都店(東山区祇園町南側570-120)
花見小路の雑踏を建仁寺の方へ進み、祇園甲部歌舞練場の前あたり、向かって右側にある。築100年の2階建て町屋建築を利用したもので、小さなライカのマークが軒下と暖簾にあるだけで目立たない。
だが、これこそライカのフラッグシップ店で、1階が店舗で2階がギャラリーである。もちろん誰でも入れる。無料のギャラリーでは、ハービー・山口の写真展「時間(とき)のアトラス」が開催されていた。トイレもある。
ここからは、トイレ談議を少し追加する。京都だけでなく、日本の観光地や大都会におけるトイレ不足(特にご婦人用)は大問題である。祇園交番には「トイレは貸していません。」の張り紙がある。非常緊急事態の場合はどうなんだろう。
若いころ、よく京都北山ハイクに出かけた。ある時、朝早く阪急大宮駅に着いた。そこからバスに乗るのだが、腹具合は悪い。近くの公衆トイレに行ったら、ひどい汚さなのであきらめた。近くを見て回ると、休日の早朝でも勝手に入れるビルが見つかり、1階のトイレに行くと当時は珍しかったウォシュレットだった。ビルのテナントを見るとTOTOの京都支店だった。今でもあるかどうかは知らない。
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