JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine July 2019

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■ 北海道ガーデン街道 川村由幸

久々に北海道まで遠出です。

旭川なら帯広・十勝に跨る北海道ガーデン街道 8ヶ所のガーデンの内5ヶ所を廻ってきました。

https://www.hokkaido-garden.jp/

東北から九州まで梅雨で鬱陶しい季節、しかも九州南部は大雨。

そんな時期の北海道は快晴とは行きませんでしたが、湿気も少なくとても快適な気候でした。

羽田を7:00過ぎに搭乗し、旭川へいつもの通り、空港からはレンタカー移動。広い北海道、渋滞などありません。

まず向かったのが上野ファーム

上野砂由起さんという方がはじめられた庭で、後で訪ねる風のガーデンのデザインもこの方です。

沢山の花が咲き乱れる景色は人の心を癒し、やさしくします。花を見ているだけで静かな気持ちになり時を忘れます。

乾いた空気なか、花を愛でながらの散策はとても気持ちの良いものでした。

    

二ヵ所目は風のガーデン。新富良野プリンスホテルの敷地内にあります。

2008年にフジテレビで放送された倉本聰さん脚本の同名ドラマの舞台となった庭で、ドラマの名前が先なのでしょう。

前述の通り、上野砂由起さんデザインですから上野ファームと印象が似ています。

朝食前の訪問にもかかわらず、たくさんの見学者がいて驚きました。今頃の北海道が一年で一番かも。

    

ここからは少しロングドライブして、十勝千年の森へ。

ここはともかく広大な庭。広大過ぎて最初から全部廻ろうと考えませんでした。園内にゼグウェイツアーがあり

乗り物にでも乗らないと全ての見学は無理。でも、見渡す限りずっと芝生なんて風景は人をしばらく立ち止まらせます。

ベンチに座ってお茶でもいただきながらゆっくりと時を過ごしたいと思わせる広大な庭でした。

    

四ヵ所目は真鍋庭園です。ここは今までの三つの庭とは異なり、花ではなく樹木が強調された庭です。

北海道ガーデン街道の中ではコニファーガーデンとして他とは区別されており、針葉樹がとても目立つ庭です。

その分、緑色の種類が多く、それを探すだけでも十分に楽しめます。緑色の豊かさを改めて認識する散策ができました。

    

いよいよ最後、六花の森はご存知北海道土産の定番マルセイバターサンドの六花亭が手掛ける庭園です。

森を抜けると草原、いくつものせせらぎが森や草原の中を流れています。もちろん水は澄んでいてせせらぎの底がハッキリと見え、水の流れる音だけが聞こえてくる。こんなところに住んでみたいと憧れるようなガーデンでした。

終了間際の時間で見学者も少なく、静けさが際立っていたのも良い印象の理由の一つでしょう。

    

北海道も平均気温が上がり本州化していると感じていましたが、梅雨がなく、小雨が降っても湿度が低くて快適な6月の北海道でした。

今回は北海道らしさを満喫しました。

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