JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Apr. 2020

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■ 桜と菜の花 蒲池眞佐子

錦川清流線という岩国市の川西駅から同市の錦町駅に至る32.7キロメートルの錦川鉄道の鉄道路線がある。

路線は錦帯橋のかかる錦川沿いにひかれており、1、2両の小さなかわいい列車で風景を見ながら小旅行ができる。

この沿線に菜の花と桜とかわいい列車の写真を撮りに行ってきた。
1時間に1本ぐらいしか運行しておらず、シャッターチャンスは時刻表を並べて計画的に行わなければならない。

こちらはJR山陽新幹線の新岩国駅からの通路。迷わず行けるのでとてもありがたい。

 

歩いて5分もかからないうちに清流新岩国駅。
線路沿いの桜並木が美しい。誰もいない無人駅だ。
 

列車が来るまで30分ぐらいはあったが、すでにスタンバっていた人がいた。
列車は来ないが、とりあえず線路沿いを撮る。
    

桜の木に数匹の鳥が来たので、一生懸命上を見上げ、撮ろうとしていた ところへ列車が来て、あわてて走りこんだ。なにせ1時間に1本、乗り遅れては当初の計画が台無しだ。
  

目的地は南河内駅、ここも無人駅。
撮影スポットを知っている人たちがちらほらといる。
      

きれいな風景を撮っていると、駅のアナウンス、どこからアナウンスしているんだろう。
来る!列車が入って来る!この瞬間が多分鉄ちゃんたちを魅了するのだろう。
ちょっとどきどきする。列車が過ぎ去った後、次の計画では20分後に下りの列車が来る。その時がラストチャンスだ。
その後の列車に乗らないと、この花畑の中に3時間近くいなくてはいけなくなってしまう。
さっきと同じ青い列車だった。
       

列車を見送って駅に戻ろうとしたとき、八幡様があることに気が付き、ちょっと行ってみようかと思い階段を上ってみたところ、途中で息切れ、時間切れ。
でここまでの写真しか撮れなかった。
  

この季節ならでは景色を堪能したが、外出禁止のおふれがでているこの頃、来年も桜は咲くよ、と思うしかない。

 

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