JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine June 2020

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■伊丹市内ぶらぶらサイクリング  野崎順次

5月17日(日)新型コロナ拡大防止の自粛中なので遠出はせず、伊丹市内を自転車で走り、古街道、巨木、史跡を見て回った。

 


1 中野東3丁目 常夜灯と道標

県天然記念物の「イヌマキ」巨木を見ようと、北上し、中野東3丁目に入ると三差路に常夜灯と道標があった。「左小濱」というのは三田街道で、「右中山寺」は特に名がなく、有馬街道と交差してから、中山寺への中山道(なかやまみち)に合流するようだ。
    


2 すぐ隣の中野庚申塚に市保存樹木の「ケヤキ」、幹周囲3.3m
    


3 中野北2丁目 中野稲荷

県天然記念物「イヌマキ」、幹周囲3.1m、樹高15m、樹齢400年
それから、市保存樹木「クスノキ」と「クロガネモチ」
       


東にひたすら走り、伊丹段丘を降りて、猪名川藻川沿いに南下する。
         


4 猪名寺廃寺跡の西に古街道らしき道がある。有馬道の一つらしい。

   


5 東有岡5丁目 猪名野笹原の説明板(東リ構内)

有馬山 ゐなの笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする (小倉百人一首大貳三位)
しなが鳥 猪名野を来れば 有間山 夕霧たちぬ 宿りはなくて (万葉集巻七)
万葉の時代からこの地一帯は猪名野と呼ばれ、笹の原野が拡がり、風にそよぐ笹原の風情は、古くから旅人の詩情をかもしていたとみえ、数多くの古歌が残されています。
その後、荒涼とした笹の原野が次第に開墾されていく中で、一画の笹原が残され、人びとに猪名の笹原の旧蹟として伝えられてきたようで、正保2年(1645)頃の「摂津国絵図」の中にこの地が「いなの小笹」と記され、寛政10年(1798)刊行の『摂津名所図会』には「猪名野笹原」とあります。
(現地説明板より)
   


さらに有馬道
  

6 東有岡5丁目 杜若寺内

市史跡 頼山陽撰並書大塚鳩斎墓碑
伊丹の銘酒「泉川」を造りだした大塚鳩斎の墓碑で,銘文は頼山陽が撰し,書も彼の筆になる。
       


7 伊丹3-7丁目 旧大坂道都市景観形成道路地区

有馬街道が伊丹の町中にはいると、大坂道とも呼ばれたようだ。
      


8 中央2丁目 法巌寺

県文天然記念物 大クスノキ
推定樹齢500年のこのクスノキは、近畿3大クスノキの一つに数えられ、幹周りが6.2m、樹高約28m、大風の被害により大枝がおれるなどの損傷がありましたが、枝振りは力強く、現在も旺盛な樹勢を保っている。
     


門前の石仏
  


参考資料
伊丹市ウェブサイト

 

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