Monthly Web Magazine Jan.2021
■ 新年雑感 大野木康夫
あけましておめでとうございます。
毎年、家内が友人と作ってくれるお節料理の写真をアップしていますが、今年はそれぞれの家で分担して調理し、大晦日にシェアする方式で作ってくれました。
昨年以来、新型コロナウイルス感染症の影響で撮影に行く機会がめっきり減りましたが、私の職場でも暮れに感染者が出たことにより、正しい知識を持つことの重要性を痛感しました。
報道やネットの書き込みは「検査ができていない」、「対応が不十分」といった情報を垂れ流しますが、私の体験では、精密な疫学調査(感染者や職場からの聞き取り、場合によっては現地調査)が行われ、感染する可能性がある人は濃厚接触者としてPCR検査を受けたうえで、感染者と最終接触した日から2週間の外出制限要請を受けます。
これにより、職場の業務は多大な影響を受けましたが、他部署からの応援や臨時の外部委託対応により、なんとか乗り切ることができました。
また、それまでは、マスクは「自分が感染しているかもしれないから、人に感染させないために着けるもの」と考えていましたが、ウイルスを含む飛沫が口や鼻から入って粘膜に付着して感染するだけでなく、飛沫が付着した手で鼻や口の粘膜を触ることでも感染しやすいと保健所の方から説明を受けたことにより、マスクを着けていれば無意識に鼻や口を触ることが物理的になくなるという意味で、感染にも非常に効果があるものであると知りました。
最後に、感染者は厚生労働省の基準に従い、他の人に感染させる可能性がなくなった時点で保健所の管理下から離れますが、感染したことにより引き起こされた症状(味覚や嗅覚の障害、肺炎症状)は残ります。
感染した人は、後遺症や「どうして感染してしまったのか。」といった悩みを抱えながら職場に復帰することになるので、職場としては、報道やネットの情報で必要以上にナーバスになっている他の職員に対し、丁寧な説明を尽くしたうえで元感染者を職場復帰させる必要があります。
「正しく恐れる」という短い言葉の中には、最低限このようなことが含まれているということを、皆が理解することが大事であると思います。
そんなこんなで、昨年12月初め以来、撮影に行けていなかったことから、9日の早朝、リハビリがてらに西本願寺に行きました。
普段であれば早朝参拝の団体さんの姿が見られるのですが、この時期、そのようなこともなく、ほぼ無人の境内で撮影をし、1時間ほどで早々に帰宅しました。
現在の状況ではこれが精一杯と思いますが、状況に応じて、撮影を再開していきたいと思います。
■ 「牛」の彫刻 酒井英樹
明けましておめでとうございます。
今年は丑年。干支は「辛丑」です。
初めてWEB-MAGAZINEに書いたテーマは「辛卯」。同じ「辛(かのと)」だったので、早いもので十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)が一周したことになる。
「丑」の象徴としてあてられる動物は牛。
そこで、例年の通り(といっても10年間で3回目ですが・・・)、国指定の重要文化財重要文化財建造物にある「牛」の彫刻、撮影してきた内公開可能な写真から探してみた。
<十二支の内の一つとしてデザインされた彫刻>
五重塔のように3間×3間の平面を持つ場合、柱間は12となりそれぞれの柱間の中備(蟇股)に十二支が一つずつ配されている。
*日光東照宮五重塔(栃木県日光市)
*旧寛永寺五重塔(東京都台東区)
上野恩賜動物園内にあり鳥糞害に晒されて放置されていた状況
*本門寺五重塔(東京都大田区)
*北口本宮富士浅間神社神楽殿(山梨県富士吉田市)
*南宮神社高舞殿(岐阜県垂井町)
*備中国分寺五重塔(岡山県総社市)
*神部神社浅間神社少彦名神社本殿(静岡市葵区)
桁行3間×梁間2間(柱間が10間)の平面を持つ。外面の10個の蟇股には寅(虎)から亥(猪)が配されている。
内部に子(鼠)と丑(牛)が存在する。(通常非公開) 公開時に外部から撮影したため不鮮明ですみません。
*箸蔵寺本殿(徳島県三次市)
十二支中、未(羊)は未確認、それ以外は確認済み
*箸蔵寺護摩堂(徳島県三次市)
十二支中、戌(犬)と亥(猪)以外は確認済み
<牛を単独でデザインされたもの>
*英勝寺仏殿(神奈川県鎌倉市)
*延暦寺根本中堂(滋賀県大津市)
*日吉大社東照宮本殿・石の間・拝殿(滋賀県大津市)
*北野天満宮本殿・石の間・拝殿及び楽の間(京都市上京区)
*専修寺如来堂(三重県津市)
<農耕用や運搬用道具として人との関りをデザインされたもの>
*専修寺如来堂(三重県津市)
*随願寺本堂(兵庫県姫路市)
*名草神社拝殿(兵庫県養父市)
*本願寺唐門(京都市下京区)
<その他>
*築地本願寺本堂(東京都中央区)
*北大農学部第二農場種牛舎(札幌市北区)
これら以外にも詳しく探せばあるかもしれませんが・・、とりあえず今年はここまでとさせていただきます。
来年は寅で虎の彫刻・・虎と龍は数が多すぎて・・兎は10年前に一度・・これまでと同じく気ままに・・パス???して4年後かな・・
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