JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Apr. 2021

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■ 米原市清滝の春  野崎順次


令和3年3月27日(土)、早起きして、JR尼崎駅07:22発の新快速近江塩津行きに乗った。湖西線を走るような行先だが、米原まわりである。いつも通り、大小二つのミラーレスカメラと三脚持参で、左足首と右ひざに不安があるので、キャリーバッグを使った。現地に着くまでは、左手にステッキ、右手にキャリーバッグで、撮影を始めると、左手にキャリーバッグ、右手にカメラ付き三脚を持って移動する。

本日は米原市の柏原に行く。最大の目標は宝篋印塔群と伝小堀遠州庭園で有名な徳源院である。それから、北畠具行卿の墓や中山道柏原宿もある。

米原で豊橋行特別快速に乗り換えて、09:35に柏原駅に着いた。尼崎から2時間13分かかった。柏原くんだりまで来たぜと心の中でつぶやく。
 


徳源院は駅から歩いて20分くらいの清滝の集落にある。季節は春、天気は快晴である。歩き始めると、あーっ来てよかったとひしひしと感じる。道端や空き地の花を愛でながら歩く。
ムスカリ、コブシ、ヒマラヤユキノシタ………(名前が合ってるかなあ?)。
      

市立柏原中のソメイヨシノはまだ五分咲きである。清滝の集落が遠望できる。また、二つの山の間に伊吹山が顔を出し、その下を東海道線の列車が走る。
    

小さい白い野花、青色小花(オオイヌノフグリ)、モクレンなど。
     

徳源院に隣接する清滝神社の参道入り口両側に磐座があった。
  

徳源院に着くと、入り口に新型コロナ感染防止のため拝観休止との張り紙があった。そうだったら、駅の掲示板や観光案内看板に書いといてくれたらと思ったが、こんな気持ちのいい散策を不快にしても仕方がないときっぱりあきらめた。柵越しにシダレザクラ、塀越しに宝篋印塔群を見た。足元にゼンマイがあった。
    


桜並木の参道を戻り、柏原宿へ向かう途中でキスイセン、青色小花、ヒメオドリコソウを楽しんだ。
    


そして振り返ると伊吹山が威厳を見せていた。
 

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