Monthly Web Magazine May 2021
■ 絞りを変化させて撮影 川村由幸
大きな花を中央重点フォーカスで撮影すると花の中心部はビントが合っていても花びらの先端はビントがずれていて何となく不満の残る画像となってしまうことが多くありました。
そんな時に絞り値を変化させて焦点の震度を深くして(ピントの合う範囲を広くして)撮影すれば良いことは承知していました。でもにそれを実践したことはありませんでした。
なかなか撮影に出かけられないことから、近所の花壇で実験してみました。
実験の内容は
撮影機材:α7Ⅲ FE24-240
中央重点フォーカス 三脚使用 リモコンシャッター使用 2秒セルフタイマー
撮影手順①PモードAUTOで一枚撮影 ➁Aモード F10 F14
F20 F25 F29で五枚撮影
これを4種類の花で行いました。その結果が下の画像です。
ピンクの苧環ですが、F14,20当たりが花全体にピントが合っていていい感じですかね。当然一眼の特徴である背景のボケ感は絞るほどになくなってゆきます。
F29が最も広範囲にピントがあっているはずなのですが、絞れば絞るほど光量が減少しシャッタースピードが遅くなります。
撮影したのは風がないと思われる早朝でしたが風で花が微妙に揺れたようです。
これもF14,20がベストでしょうか。Pモードでは花びらの先端にボケ感があり、私がよく感じる今一つだな~という画像です。
苧環の時にはあまり感じませんでしたが、この画像ではAモードにして色調が変化したように思います。
理由はよくわかりません。
今回はF14,29てすね。中央の密集したおしべF29がベストです。風の影響を受けていてF値に沿った画像になっていません。
町中の花壇ではありますが自然の影響を受け、メカの指示通りの画像が撮影できるわけではありません。
また、背景が見え出すと鬱陶しい感も出てきます。Pモードのヌケ感も捨てがたいものです。
最後はたくさんの花が咲いている場合です。
この場合はF10,14ですね。撮影していた私の印象でもいくらか風が吹き出し、花びらが動いていたようです。
このような構図の場合、できるだけ多くの花にビントが合っていたほうが思うのは素人だからかも知れません。
ただ、単純にF値を大きくすれば、広範囲にピントがあった画像が撮影できるわけではないようです。
野外で撮影する以上、風や明るさ等も考慮に入れないとメカの設定だけで思うままの画像は撮影出来ないようです。
今回の実験で風のない太陽の出ている明るい野外で一輪の大きな花を撮影する場合、Aモード(CANONはAvモード)で
装着レンズにもよると考えますがF10~20程度に絞りを設定して撮影するのが良さそうだということは理解できました。
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