Monthly Web Magazine Sep. 2021
■ある公園で・・・ 酒井英樹
盛夏の日曜日、大阪府豊中市にある小さな某都市公園を訪れた。
住宅地に囲まれた小さな公園、赤煉瓦塀が並び整備された若干100㎡ほどの空間は公園というよりは休憩所のような様相を示す。
話は変わるが、夏の高校野球がこの日も行われていた。高校野球の代名詞とも言える「甲子園」。
兵庫県西宮市にある「阪神甲子園球場」・・甲子とはこの球場が完成した年の干支(十干十二支の60のうち一番最初の干支)にちなんで名付けられた。完成年は大正13年(1924)。
夏の高校野球(全国高等学校野球選手権大会)は今年103回を迎え、第1回は大正4年(1915)まで遡り、甲子園で開催はされていない。
では、第1回の大会はどこで開催されたか(当時は旧制の学校制度のため「全国中等学校野球選手権大会」と称している)というと・・当時は日本一のグラウンドとうたわれた『豊中グラウンド(豊中球場)』という場所である。
= 豊中グラウンド (現地説明の写真引用修正)=
= 第1回全国中等学校野球選手権大会の様子(現地説明の写真引用修正)=
豊中グラウンドは大正末期に取り壊され、住宅地へと変貌したため現在はほとんど残っていない・・。
しかし、グラウンドの跡地・・その一角に冒頭の小さな公園がある。
「高校野球発祥の地記念公園」として・・観客席の擁壁としてかつては使用されていた当時の煉瓦を用いて近年整備された。
= 第1回大会開幕戦始球式の様子を描くレリーフ =
公園と隣接する区画には歴代の優勝校と準優勝校の校名が記されたプレートが並んでいる。
この豊中グラウンドは野球専用ではなく多目的グラウンド(野球を行う場合のみ豊中球場と称した)。
そのため、色々な競技が開催されている。
「甲子園」が高校野球の代名詞なら、「花園」といえば高校ラガーメンにとっては聖地。
昨年度の玄冬に第100回を迎えた「全国高等学校ラグビーフットボール大会」は大阪府東大阪市にある東大阪市花園ラグビー場で開催される。
この第1回大会となっている第1回日本フートボール優勝大会の開催地は豊中グラウンドであった。
= 阪急豊中駅前にある80回大会記念碑 =
ちなみに東京オリンピックによる改修前「冬の国立」と呼ばれた「全国高等学校サッカー選手権大会」の第1回大会がラグビー大会と同時開催で豊中グラウンドにて行われている。
朱夏の日曜日、「甲子園」「花園」といった青春の象徴ともいえる大会の産声を上げた地で・・懐かしくもあり・・白秋に間もなく片足を突っ込むだろう自分がもう戻れない時を思い・・少しわびしく思えて公園を後にした。
■ この10年間で蛇を見たのは数回だけ 野崎順次
普通の人に比べて山野をウロウロする機会は多いほうだと思っているが、蛇を見る機会は激減したような気がする。春や秋に藪とかあぜ道とか歩くときは特にマムシを警戒して足元に注意しているのに、2011年から今年の今まで、数回だけだと思う。記憶力が減退しているので、すべて正確に覚えている自信はないが、そのうち3回はJGサイトにアップしている。4回目は3週間前の(何と)二条城二の丸庭園である。
出会うときは突然だし、奴らは素早く動くし、カメラはプログラム設定ないし動画の切り出しなので、残念ながらピントは甘い。
①
2011年5月8日 京都市伏見区 上醍醐寺
五大堂の下でヤマカガシに出会った。幸い動きが遅かったので、ピントはまあまあである。進路を邪魔するようにカメラを向けると迷惑そうにしていた。
② 2017 年7月21日 高野山 奥の院
明智光秀墓所あたりでスペイン語を話す外人が騒いでいるので、見ると、ヤマカガシだった。すぐに墓石の隙間に消えた。
③ 2021年7月24日 鳥取県大山町所子
美甘家住宅の宝蔵と土塀を動画撮影中に小さなヘビが目の前を横切った。シマヘビかなあ・
④ 2021年8月11日 京都市 二条城二の丸庭園
京都烏丸で早朝の買い物があり(実はすでに売り切れ)、その後、昼前に二条城近くで別の用事があったので、時間つぶしに二条城を拝観した。豪快な二の丸庭園を散策していると、4,5人の家族連れの男の子が「あっ、蛇が泳いでる。」いうではないか。そしてその家族は立ち止まることなく、出口のほうへ行ってしまった。こちらはすぐにカメラを向けたが、動画モードでレンズは広角系だったので、写りは悪い。1m以上の大きめの蛇だったので、アオダイショウかな。
All rights reserved 無断転用禁止 登録ユーザ募集中