JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Sep. 2021

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■トンボを撮る 田中康平

 コロナはまだまだ収束せず家の周りを廻る散歩ばかりしてる。暑いこの季節は散歩していても鳥も種類は少なくなって勢いトンボに目をやる機会が多くなる。
トンボはなかなか止まってくれないので何とか飛行中のを撮ろうとするがこれが容易くない。動きが思いの外クイックでファインダーの中へ落ち着いて入れることが難しい。ピントもオートではなかなか捉えきれない。勿論小さいものだからそれなりの望遠で撮ることになる、そもそもファインダーに入れることからして容易くない。エアーライフル用のスコープをハンドメイドでカメラに取り付けて使っているがそれでも難しい。ピントはマニュアルであらかじめ固定しておきそこに来たのを撮るというのが関の山だ。苦肉の策だ。さんざんやって1日に1枚撮れればいい方だが画面の隅でも撮れればやはり面白い。
それにしてもこの頃はアキアカネかと思うと大抵がウスバキトンボだ。インドネシアあたりから海を渡って北上してくるトンボで、戻ることの無い渡りを何世代もかけて行うというその生態は面白いのだが、やたら数が多くて有難味が少ない。なかなか止まらないことでも知られているのだがどういう訳か時々我が家の庭でぐったり休んでいることがある。落ち着いて撮れると情が移り心行くまでお休みくださいと思ってしまう、なかなか綺麗だ。
近くの溜池ではコシアキトンボやチョウトンボに始まったトンボの季節は今やギンヤンマが多数を占めるに至りそろそろ今季も終了まじかになってきているようだ。コロナはいつまで続くのだろうか。

写真は順に、(カッコ内は撮影日)
飛行中のトンボ:コシアキトンボ(6/20)、チョウトンボ(6/24)(7/1)、ウスバキトンボ(7/9)(7/16)(8/15)、ギンヤンマ(9/8)
       

庭に来たトンボ:マユタテアカネ(7/6)、ウスバキトンボ(9/6)
  


その他止まっているトンボ:チョウトンボ(6/24)、ウチワヤンマ(6/28)(7/9)(7/10)、ミヤマカワトンボ(6/30)、シオカラトンボ(7/15)(9/4)
       


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