JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Oct. 2021

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■ 日本一の天然紅葉  瀧山幸伸

「日本一」は曖昧な言葉だ。美男美女などと同様、個人の主観によるものだからやむをえない。

「天然の紅葉」とは、人の手が加わっていない紅葉だ。人の手が加わった紅葉は寺社仏閣の紅葉などで、さらに主観が増える。

自分の経験に基づく主観でいえば、今までで一番美しいと感じた「天然の紅葉」は、北海道上川町大雪山にある大雪高原沼だ。

現地はたびたび訪問しているが、今年は最も美しかった。まず、台風や霜の害が少なく、十年に一度のベストの紅葉と言われている。訪問日の紅葉の進み具合もベストで、緑色と黄色と赤色に空の青と残雪の雪渓が加わり鮮やかだ。さらに当日の天候もベストで、晴天で風がほとんどなかったのでそれらが水面に反射した幻想的な姿が美しさを数倍に高めていた。

写真は順に、土俵沼、芭蕉沼、滝見沼、緑沼、鴨沼、えぞ沼、式部沼、大学沼、高原沼、空沼

          

 

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