JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Nov. 2021

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■ 秋のヒマワリ畑 田中康平

自粛も明けたが自粛ボケであまり遠出にも頭が切り替わらないところで、福岡県若宮のひまわり畑の映像が何回かテレビで流れて、手始めにこれくらいならと出かけてみた。この季節にひまわり畑というのも珍しいと思ったこともある。場所は若宮市稲光というところで福岡市と北九州市の丁度真ん中あたりだ、新幹線に沿っている。
駐車場として廃校となった小学校のグラウンドが用意されていて、市が色々支援しているようだ。すぐ近くの田んぼがすべてひまわり畑になってる。満開だが小ぶりな花だ、10月も半ばに咲くヒマワリではこんなものかと思うが、説明した看板などは一切なく、あるのは与党大物議員の選挙看板だけという有様だ。
圧倒されるヒマワリを眺めた後、家に戻ってネットで情報をも少し探ると、地元の農家が稲刈りの終わった田を華やかにしたいとヒマワリの種をまいてみたら見事に育ったということのようで油をとろうというビジネスではないらしい。100万本というから試しにやったにしてはスケールが大きい。新しいことというものは、世の中こんなノリで始まるものかもしれない。今に伝わる昔の文化にもそんなところがあるのだろうと思っている。

       

 

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