Monthly Web Magazine Dec. 2021
■雨の日に博物館 川村由幸
雨は文化財の撮影には天敵に近い天候です。
12/8 週日の休日に久しぶりに撮影にと考えていたところ、前日の夜から大雨。
結城にでも行き見世蔵を撮影しようかとの目算でしたが、この雨で断念。
どうしようかと思いを巡らせていると「雨の日は博物館」のフレーズが浮かび、佐倉市の国立歴史民俗博物館へ車を走らせました。
途中も激しい雨で野外の撮影は完全にNG状態。屋根のある博物館で時間を旅することにして大正解でした。
ここの展示は6ブロックに分割されていて、
第一展示室 先史・古代 第二展示室 中世 第三展示室 近世
第四展示室 民俗 第五展示室 近代 第六展示室 現代
というふうに時間とテーマが分割されています。第四展示室のみが時間軸に直接関係のない展示となっています。
第一展示室
ナウマンゾウから銅鐸まで展示されているとても長い時間が展示されています。パンフには3万7千年前から10世紀までの展示との記載。
気が遠くなるほどの時間です。
第二展示室
平安から安土桃山時代までの展示で王朝文化から鎌倉時代の武士の台頭がわかるような内容となっています。
第三展示室は江戸時代の展示ですが、現在は見学ができない状態でした。
第四展示室
祭や風習等、日本の伝統的な文化の展示です。
第五展示室
ペリー来航から近代製鉄の導入まで激しく時代が動いた明治を中心とした展示です。北海道開拓とアイヌに関する展示は
興味深いものでした。
第六展示室
第二次大戦から1964年の東京オリンピックも展示されています。戦後の展示は自分の生きていた時代ですので「知っています」
という言葉の出る展示が多くありました。
一つの展示室に20分かけても100分、あっという間に2時間が過ぎていました。
途中から小学校の高学年の児童も多数入館して来ていて、場所によってはいささか密状態にもなり始めましたので
見学を切り上げました。
「雨の日は博物館」なかなかに良いものでした。ちなみに私はこの博物館は二度目でしたが興味が尽きることは全くありませんでした。
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