JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Feb. 2022

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■冬の野鳥は餌取りに必死 田中康平

このところ近くを散歩して野鳥を見るのが日課のようになっている。
冬期は渡ってくる野鳥が増えてにぎやかになるが、眺めていると彼らの興味の焦点は餌、餌、餌のように見えてくる。カモなどは渡った当初こそ人を警戒するがじきに人の姿を見るとむしろ遠くからでも寄ってくるようになる。餌を撒く人が結構いるからだろう。野生の生き物への餌付けのような行為は自然を緩やかに破壊すると反対の意見も多いが食べ物に飢える野鳥の姿を見ると、同じ生き物として何とかしてやりたくなるのは当然の様に感じる。
渡りをしない留鳥は、いつもの冬が来たという塩梅か、それほどピリピリはしていない様だが、餌を必死でとる姿はこの季節見かける風景でもある。最近見た印象的光景は公園のベンチでハシブトガラスが野鳥を食べる姿だ。これまでもハシブトガラスが鳩の群れに襲いかかる姿を見たことがあり他の鳥を襲うことはあることだとは思っていたが、これには驚いた。
ともかくようやくコロナの冬が過ぎて行く。

写真は順に、1.人の姿に寄ってくるマガモ、2.水底の餌をとるコガモ、3.落ち葉の中の餌をあさるシロハラ、4.泳ぎながら水面の水から餌を濾しとるヒドリガモ、5.水の中で嘴を振って餌をとるクロツラヘラサギ、6.木の幹の中の餌をとるメジロ、7.同じくヤマガラ、8.公園で野鳥をとらえて食べるハシブトガラス

        

 

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