JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine July 2022


■ 壱岐への旅行 田中康平

壱岐はずいぶん前まだ福岡から航空便があったころ一度だけ日帰りで泳ぎに行ったきりで見に行かねばと思っていた。何しろ日本書紀に言う大八嶋の一つに数えられている由緒ある島だ。
コロナの経済浮揚策で県民割が色々行われる中、長崎県民割で壱岐ツアーが大幅割引されることが分かりとにかく参加することにした。壱岐は経済的には福岡とつながりが深いが昔松浦藩が治めていた経緯で長崎県となっている。
ツアーだけにお任せ旅行で楽だがあちこち巡って結構忙しいし落ち着いて写真も撮れない。
印象に残ったのは、まずは壱岐が思いの外平べったい島であったことだ、最高峰が213mしかなく長崎県で2番目に広い平野を有している。
魏志倭人伝時代の遺跡として原の辻遺跡が発掘されているが見れるのは復元された住居群で一支国博物館も原の辻の遺物が多いというわけでもなく、いまひとつ感動がない。
古代から王都があって栄えただけに古墳は多い。壱岐が玄武岩の溶岩台地ということもあって古墳用の大きな岩に事欠かないということもあるようだ。
玄武岩の岬など自然景観は優れたところがあちこちあるが、ここで有名なのは猿岩だ。実物を見て本当に猿の巨大な置物のように見えてしまう、自然の造形とは思えないほどそっくりなのに驚かされる。
2度の元寇は非常に大きな被害を島に与え、生き残ったのは(洞穴で生き延びた)数十人だけだったという話もあるほどだ。国境の島の厳しい歴史も知った。元寇の爪痕は今回は見れなかったが次に来るときは巡ってみたいとも思う、1泊2日では忙しすぎる。

船から眺める壱岐、平べったい。島の最高峰から見渡しても平たい島の感強い。
  

麦焼酎の蔵元。壱岐は麦焼酎発祥の地で今でも蔵元が7つもある。
 

原の辻遺跡(国の特別史跡)
埋め戻されてその上に復元の建物が幾つも建てられている。出土品からの情報が十分反映されているという。まだ発掘は20%程度。
 

一支国(いきこく)博物館 黒川紀章設計で建物も面白い
 

掛木古墳 石室が立派で石棺も残っている。
 

のろし台跡 国境の島ならではの古くからの通信手段。


猿岩。立体感がいい。


玄武岩の作る景観がいい。(壱岐対馬国定公園)。島は溶岩台地。
左京鼻(東の岬)
 

鬼の足跡(西の岬)
  

大浜海岸(東の浜)
 


その他 電力の鬼 松永安左エ門記念館(写真は生家)や、砲台跡などの戦争遺跡も興味深い。
 



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