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岡山県倉敷市 楯築遺跡

(Tatetsuki iseki, Kurashiki City, Okayama Pref.)


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April 10, 2021 野崎順次 source movie

岡山県倉敷市矢部
王墓の丘史跡公園
楯築遺跡

国指定史跡 

弥生時代後期(2世紀末頃)に造られた墳丘墓。墳丘は、やや歪んだ円形を呈する円丘部とその両側に長方形の突出部をもつ特異な形をしていますが、突出部の大部分は、昭和40年代に行われた住宅団地造成の際に破壊されました。消滅した突出を含む全長は約80mと推定され、同時期の墳丘墓では全国でも最大級の大きさを誇ります。
昭和51年から平成元年にかけて、岡山大学考古学研究室が中心となって発掘調査を実施し、遺跡の全体像が明らかとなりました。
5個の巨大な立石がある円丘部からは、2基の埋葬施設が確認されました。このうち中心主体となる埋葬は、円丘中央部に掘られた長さ9mの巨大な墓墳を伴い、木棺の外側を木の板で囲んだ木棺木槨構造であることがわかりました。木棺内には鉄剣1口と、勾玉や管玉、ガラス製小玉などの玉類が副葬されていたほか、歯の小片2点も検出されました。また、棺の底には、総重量32kgを越える大量の水銀朱が分厚く敷き詰められていました。木棺の上方は大量の円礫で埋め戻されており、その中から、特殊器台や特殊壼といった供献土器をはじめ、人形土製品や土製の玉類などが出土しました。また、墳丘の脇にある収蔵庫に納められている旋帯文石(国指定重要文化財)と同様の文様を持つ小形の石(弧帯文石)が、意図的に割られた状態で発見されており、このふたつの石の関係が注目されます。
南西突出部の調査では、その先端が給水塔のフェンスの下に残存していることが明らかとなり、平らな面を外側にして立てられた列石が良好な状態で検出されました。また、突出部の前面では、尾根を切断するように掘られた大溝も確認されており、
墳丘墓の造営がかなり大規模なものであったことがわかります。
楯築遺跡は、弥生時代から古墳時代にかけての墓制の変遷を考える上で重要な遺跡であるとして、国の史跡に指定されています。
倉敷市教育委員会
(現地説明板))

現地説明板
     


2019.02.06. 岡山市埋蔵文化財センター講座 乗岡実「楯築弥生墳丘墓の画期」レジメ
      


王墓の丘史跡公園楯築地区ゲート
 


墳丘を周囲から見る。
       


円丘部、各種立石の配置
                   


立石詳細、名称はとりあえず付けただけで正式ではない。中心大立石(祠付き)
      


西平大立石
     


北平大立石
    


東舟形様大石
    


南舟形様石
    


南大立石(短円柱付き)
     


石段途中の東斜面斜め立石
  


国重文 旋帯文石(実物)
           


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