JAPAN GEOGRAPHIC

沖縄県石垣市 川平湾

Kabira bay ,Ishigaki city, Okinawa pref.
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June 30,2014 田中康平

沖縄県石垣市川平

国指定名勝(名称: 川平湾及び於茂登岳)指定年月日:1997.09.11(平成9.09.11)

日本百景、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの3つ星景勝地

透明度の高い渚の景観が素晴らしい。サンゴ礁に泳ぐ熱帯魚が容易に観察できる。

国指定文化財等データベースの説明文:

川平湾は、石垣島西北岸の内陸に入り込んだ湾で、珊瑚礁の切れ目である狭い水路(バリ)により東シナ海に通じている。水面の奥行は約2.5キロメートル、湾内水面の最大幅は約1.2キロメートルを測り、全体の水面の面積は約174.2ヘクタールである。湾の入り口には東西約0.5キロメートル、南北約1.1キロメートルの小島が横たわり、その西北に真謝離やサイ離をはじめとする9つの隆起珊瑚礁の岩島が散在する。真謝離の名は真謝という人物が沖縄本島からこの島に流刑された伝承にちなむもので、サイ離は白い鷲が群をなして休むことから名付けられた。クバ離は群生するクバ(ビロウ)に、マヤ離はこの島に捨てられた鶏を殺す悪い猫(マヤ)に、そしてキダ離は群生する黒壇(キダ木)に、それぞれ命名の由来がある。それ以外に一本岩、チャバンチィキ離、婿離、嫁離がある。とりわけ婿離と嫁離の名は、湾を挟んで川平村と対岸の仲筋村に住んでいた若い男女が、悲恋に苦しんだ末についに岩島に化身したという伝説に仮託したものである。 湾内は外海からの影響が小さく、波が静かであることから、石垣港から琉球王府へ貢納物を運ぶマーラン船が、風待ちのために一時的に待避する基地としても使われた。湾岸には航海の安全を祈願する拝所として「浜崎御嶽」や「観音堂」が残っており、今も多くの人びとの信仰の場となっている。また、湾の西北岸は布晒浜と呼ばれ、王府への貢納布として島の婦女子に課された「八重山上布」を晒す場所であった。紺碧に輝く湾の水面と亜熱帯樹林に覆われた隆起珊瑚礁の島影とが織りなす美しい風景のなかには、こうした伝説や史実がちりばめられているのである。(中略)。 以上のように、隆起珊瑚礁などの島嶼からなる海浜と、顕著な亜熱帯樹林に覆われた山岳とが一体をなす美しい景観、そしてそこに込められた八重山地方固有の文化史的な価値を永久に保護するために、川平湾及び於茂登岳を名勝に指定するものとする。

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