大阪府和泉市 和泉黄金塚古墳
Izumi koganezuka kofun,Izumi city,Osaka
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Feb.23,2016 瀧山幸伸 source movie
大阪府の南部、泉州地域に所在する、古墳時代前期末の墳長94mの前方後円墳である。発掘調査は、昭和25〜26年に行われ、後円部では東西に並んだ3基の埋葬施設を検出した。調査をした結果、邪馬台国の女王卑弥呼が魏に使者を送った年にあたる「景初三年」(239)の銘のある画文帯神獣鏡(がもんたいしんじゅうきょう)、三角縁盤龍鏡などの青銅鏡をはじめ鉄刀・鉄鏃、頸鎧(あかべよろい)・肩鎧、碧玉(へきぎょく)製の管玉やガラス製切子玉、石(いし)釧(くしろ)・鍬形石といった腕輪形石製品、碧玉・ガラス製の玉杖、巴形銅器、五銖銭(ごじゅせん)などが出土し、これらは一括して重要文化財に指定されている。
和泉市教育委員会はこの古墳の範囲を確認する発掘調査を実施し、周囲には盾形の周濠状の遺構を確認し、総長は115mに達することが明らかとなった。墳丘には、葺石と埴輪がめぐる。家形・囲形・靱形・衣笠形・甲冑形といった形象埴輪はくびれ部付近から集中的に出土した。
このように和泉黄金塚古墳は、畿内地域における前期古墳の副葬品のあり方を明らかにしたという点で、学史上も重要な位置を占めており、古墳時代前期の政治や社会のあり方を知るうえで重要である。しかも、墳丘だけでなくその周辺の地形も含めて良好に遺存しており、古墳総体のあり方を知ることのできる貴重な古墳である。
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