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滋賀県甲賀市 信楽 三所神社

Sanshojinja, Koka city,Shiga

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Dec.2010 中山辰夫

朝宮は信楽川の水流と高原状の山地に囲まれ、信楽地方でも最も早くよりお茶の栽培が行なわれた。

とりわけ煎茶を得意とし、「山吹」の銘茶が知られた。

また産物としては江戸時代後期より茶碗・花瓶など主として精緻な焼物を焼出し、高原焼と称した。

朝宮には「平家物語」に出てくる信西、つまり後白河天皇の乳母朝子の夫・藤原通憲の墓もあるとされる。

随分山奥のようだが、ここは谷崎潤一郎の戯曲「信西」のふるさとである。

 

信楽町上朝宮1481

祭神:素盞鳴尊(すさのをのみこと) 木花咲耶比売神(このはなさくやひめのかみ)・岡象女神(みずはめのみこと)

祭礼:10月10日

旧街道から少し奥まった所に鳥居が建っている。

元正天皇の養老元年(717)南都興福寺の義淵僧正が山城の国飯尾山医王教寺を建立。これが鎮護のため、貞観10年(868)この地に守護神として建立された。

表門である高麗門を入ると正面に入母屋造の妻入拝殿が独立して建つ。その奥に本殿の一郭がある。表門と本殿の間には拝殿の両脇に宮座の建物が建ち並ぶ。

向かって右側には幣之座・大座・今座・の3棟の建物、左側には出ケ座・姫座・親座・孫座を一つの屋根にまとめた建物がありいずれも入母屋造、茅葺である。

祭祀は7座からなる宮座の奉仕によって行われ、この地方の宮座祭祀の一典型をなし、民俗学的資料として高い価値をもつとされる。

本殿の細部の彫刻や装飾が華やかである。

本殿は県指定文化財、宮座建物は市指定文化財である。

拝殿・本殿以外に、拝所・神門・宮座・神輿庫・手水舎・社務所が建つ。

中世戦乱期に本殿焼失。佐々木六角氏の命により、小川城主鶴見三郎が三所大明神の再建を行なう。

昭和55年(1980)、宮座7座の建物と、その伝承行事が市指定民俗文化財に指定された。

拝殿

入母屋造 間口二間三尺 奥行二間三尺

本殿

県指定文化財

三間社流造 間口三間 奥行二間 切妻造。向拝一間 銅板葺 大工は甲賀郡の雲九郎右衛門宗静・他

建立年代は宝永5年(1708)再建の棟札があり、この建物が現在のもの。

その後、延享5年(1748棟札)、文化10年(1813棟札)に屋根葺替が行われた。

身舎は奥行三間で、外陣、中陣、内陣に分けられる。内陣はさらに3室に分けられ3神を祀る。

花狭格子戸の建具、木鼻や蟇股、脇障子の装飾も華やかで、紅梁の絵様は波彫刻による独特の意匠が凝らされている。

また、二重紅梁の形式を持つ妻飾りには、ひまわりを図案化した蟇股やぶどうを彫刻した笈形などが見られる。

いずれも装飾性に富んだ意匠でまとめられている。残念だが外部からは見えない。

宮座−宮座建物およびその伝承行事

市指定文化財

県内でも数少ない宮座建物で貴重である。屋根の葺き替えが近々に行なわれた。

宮座建物は、木造萱葺建物で、今坐・大坐・幣之坐・孫坐。親坐・姫座・出ケ坐の七棟の建物からなる。

かつては坐衆や座人と呼ばれる家々により一座を構成していた。

神殿を正面にすえ、拝殿を中心に東西に七棟の建物(座)が並び、そこで宮座が行われる。

建物は、間取りや建具の様式、炉の位置や大きさ、屋根様式など細部は異なる。

神前で催される祭礼を見るための桟敷的な構造につくられ前面は開放された総窓となっている。

10月 10日 宮座神事

主な行事は、

1 供食儀礼(各座ごとに頭屋があり、「くるみごんぼ」と「甘酒」を共通のものとし、その他酒肴を用意して酒宴を催す)

2 献饌(伝供で供物を神前に捧げる) 

3 すもう(晒木綿のまわし姿で相撲をとる) 

4 おんだのもちまき(小旗と小判形の餅を投げながら豊作を祝う)である。

誓光寺(せいこうじ)→参考資料

信楽町上朝宮

浄土宗

本尊:木造十一面観音立像

県指定文化財

穏やかな膨らみのある優雅な表情で、入念に刻まれている。胎内から納入品が見つかった。像高:103cm 鎌倉初頭の造像とされる。

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