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滋賀県甲賀市 信楽 天神神社

Tenjinjinja, Koka city,Shiga

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Dec.2010 中山辰夫

信楽町勅旨485

祭神:高皇産霊尊 大己貴命 配祀神:淳仁天皇

玉柱寺前の旧街道「かっての紫香楽宮歴史街道」を直進する。大戸川と並行になったり、渡ったり、信楽鉄道線路とも交錯しながら続く。

神社は旧街道に面して建立されてある。

写真00〜01

石鳥居をくぐり、かなり長い一直線の参道を進むと右側に巨木—大杉が立っている。恐らく神木であろう。

本殿の彫刻がいい。

拝殿・本殿以外に、拝所・神輿庫・手水舎・氏子参集所・社務所がある。

社宝は木製高麗狛である。

社伝によれば人皇第47代淳仁天皇天平宝字5年(761)当村保良に遷幸あり、翌6年勅願により石川年足が勧請創祀したものと伝える。

徃古紫香楽8ヶ村の総鎮守であって、日本地理志料によれば貞観18年(881)従五位下の神階を授けられた近江国高結神は本社であるとも伝える。

幕末に争論起り各村が分離したので現在は大字勅旨のみで維持している。

正慶元年(1332)に社殿が改築されたが嘉永2年(1849)社殿全焼、嘉永6年(1853)再建されたものが現在の社殿であると言う。

当社は古来より天神宮又は保良天神宮と称せられ、別当寺として光源寺があったが明治の神仏分離により廃寺となった。

拝殿

入母屋造 桁行2間 梁間2間3尺

中門・幣殿・本殿

三間社流造 桁行1間5尺 梁間1間2尺

境内社

大国神社 蛭子神社 高宮神社 春日神社 (境外) 八坂神社 八坂神社

大杉

樹高:30m 幹周り6.3m

境内の参道を30mほど進んだ右脇に、樹齢推定600年のスギの魚神木がある。

根元は竹矢来(たけやらい)で保護され、その上に注連縄が張られている。

地上約5mの所から双幹となっているが、そこに落雷があって裂けてしまった。

そのため、これ以上広がらないようにワイヤーで双方の幹を結びつけて保護している。

南北朝時代の幣かで社殿が消失して1332年に再建されたが、そのときに境内林として植栽されたスギが一本だけ残ったのがものとされる。

六歌仙の喜撰法師古今和歌集で「杉立てる門(私の住まいを訪ねてほしいの意)と呼んでいる。何百年の間参拝客を待ち続けているスギである。

参考資料《滋賀県神社誌、甲賀市史、他》

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