滋賀県草津市 印岐志呂神社
Kusatsu Igishirojinja
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Aug. 2009 撮影/文: 中山辰夫
印岐志呂神社(いぎしろじんじゃ)
草津市片岡町
JR草津駅からは約3km、浜街道から約300m入った所にあって、芦浦観音寺に隣接している。
栗太郡八座の一つとされ、創建は敏達天皇13年(584)という。
元慶元年(877)には正一位の神階が授けられた。
[永暦年中(1160~1161)、頼朝が武運を祈願し、1190年に神殿と神田の寄進を行った]
[南北朝の動乱期には延暦寺の僧兵がここに陣を構えて、関東勢の上京を阻止しようとした]
[足利氏が慶長4年(1599)社殿を再建]
[信長の佐々木攻めで社殿炎上]
[慶長4年(1599)、観音寺詮舜が再建した]
など寺暦はきらびやかである。
明治9年(1876)郷社となり、大正6年(1917)県社に昇格した。
本殿、拝殿の他に、弊殿、中門、神饌所、神器所、神門、手水舎、社務所が建ち、境内社は19社とスケールの大きい神社である。
二基の石橋を経て神門に入ると、基壇上に建つ土間床、吹き放しの拝殿があり、奥に瑞垣をめぐらした本殿の一画が見える。社殿は古色に溢れ、取り囲む大樹の陰で薄暗くなった境内の中に森閑と建っている。
少し離れた東側にぽっこり聳え立つ赤い大鳥居が印象に残る。
この大鳥居は近年氏子や信者の篤志により建立されたものという。
境内には二つの古墳がある。
ここに祀られている人は神社創建以前にこの地を開拓した人たちと考えられる。
毎年11月に行われる祭礼は、900人もの氏子を有するだけあって多くの参拝者で一杯になる。
かなり遠くからも大きく見える森の中、一旦、山門を潜ると、境内は広く、奥深く別世界の感じがしました。
初めての参拝で、こうした神社が近くにあったことを知り、この地域の歴史の深さを告げられた気がしました。
拝殿、本殿以外に、幣殿・中門・神饌所・神器庫・神門・手水舎・社務所が建つ。
境内社は19社
山門
拝殿
本殿
市指定重要文化財:建造物:指定1985・07・18
本殿は桃山時代、慶長4年(1599)に芦浦観音から移築されたもので、庇前室付、三間社流造りで、前室は正面および両側室にいずれも菱格子戸を入れた全国でも珍しい形式の建物といわれている。
流れ造りの廂(ひざし)の部分に建具を設け前室とし、その前面に向拝(ごはい)をつけた風格のある建物でした。
奥御前社(飛地境内)、稲荷神社
本殿手前、左側の“語らいの森”を150mほど進むと境内社奥御前社が、本殿右側の森に帯刀稲荷神社が建っていました。
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