滋賀県長浜市 乎弥神社
Omijinja ,Nagahama city,Shiga
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Sep.2012 中山辰夫
(おみじんじゃ)
長浜市余呉町下余呉
祭神:巨知人命(おうしりびとのみこと)・梨津臣命(なしとみのみこと)・海津見命(うみつみのみこと)
祭礼:下余呉の太鼓踊(滋賀県選択無形民俗文化財)
JR余呉駅の東500mほどの下余呉に鎮座。33号線より少し南に入る。社前に小川が流れ、赤い欄干の橋を渡ると鳥居が建っている。
鳥居の右脇に「式内 乎弥神社」と刻まれた社号標がある。 詳細不明であるが、崇神天皇の時代に創建されたとも言われる。
境内は広く、三段になり、最初は一番広く、社務所と手洗いと鳥居、そして広場。ここで太鼓踊りが催される。
次の段が拝殿、観音堂である。さらに神門、玉垣を経て、最上段が本殿、両横に末社がある。
鳥居をくぐると境内
境内の奥、階段の上に拝殿
入母屋造銅板葺 間口二十一尺 奥行十八尺
賽銭箱には、三羽の鶴の紋が付いていた。『滋賀県神社誌』では「左三つ巴」とあるので、巴紋が当社の神紋なのだろう。
が、鶴紋の図案も見事なもの。
拝殿の後方の階段の上に本殿 垣に囲まれた本殿は覆弥の中にある。垣の神紋も併せた大きな屋根がついている。
流造桧皮葺 間口一間 奥行一間
細部の意匠が目立つ
下余呉の太鼓踊
下余呉には「式内社」と伝えられる神社が二社あった。乎弥神社と乃弥(のみ)神社である。古記によれば、乎弥神社の祭神は巨知人命、乃弥神社の祭神は
梨津臣命であったが、賤ケ岳合戦により焼失、そのため両社を合祀して、乎弥神社としたという。
巨知人命と梨津臣命は、この地域を開発した人々の、祖先神とされるが、「帝王編年記」では、余呉湖の天女が生んだ兄弟とされている。
江戸初めからは、海や湖を掌る海津見命も祀るようになった。余呉湖とは深い関係にある神社である。
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