滋賀県大津市 上品寺
Jobonji,Otsu city,Shiga
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Sep.2011 中山辰夫
大津市小野2044
天台真盛宗
本尊:阿弥陀如来
JR和邇駅から徒歩約10分の距離にある。
飛鳥時代から平安時代に活躍した小野妹子や小野道風、小野 篁 、小野小町などの小野氏の氏神神社である小野神社の参道入口に
接して建つ。大きな寺院である。
小野神社は平安時代前期の官人・学者・歌人であった小野篁が承和14年(847)開基したと伝えられる。
小野篁を祀る小野篁神社が小野神社境内にあり、上品寺と小野神社は昔関係が深かったと思われる。
境内
表門は本華藁葺で17世紀中期、鐘楼は安永7年(1778)の建築。
本堂
16世紀後期に再建。平成9年(1997)に改築された。
外回り
上品寺には四体の鎌倉彫刻がある。これらは同時に発見された。本堂の本尊阿弥陀三尊像および地蔵菩薩像である。
阿弥陀三尊像
中尊の阿弥陀如来像は、像高:78.3cmの立像で、来迎印を結んで立つ。目は玉眼。像の幹部はヒノキの一材から彫成している。
菩薩立像
左脇侍として祀られている。像高72cm、頭・体の幹部を前後の二材から造る寄木造の像。
もともと本尊の阿弥陀如来像と一具のものではなく、持物も当初のものが不明なため、尊名は確定できない。頭・体の幹部を前後の
二材から造る寄木造の立像で、その各部の表現やめりはりのきいた明快な表情から、鎌倉時代の巨匠運慶の系譜に連なる優れた
仏師の手になる、13世紀初頭の仏像と考えられる。
地蔵菩薩立像
像高:63.6cm、頭部と体部を別材から造り、差し首としている。鎌倉時代に入ってからの作。
涅槃図
涅槃図は釈迦が入滅した2月15日に行われる涅槃会(ねはんえ)の際に懸けられる。涅槃会は宗派を問わず挙行されるため、全国
にその遺品は膨大に残されている。
本図は建て186cm、横164cmの大幅の画面で、沙羅双樹の木立の下、床台に横たわり入滅を迎える釈迦と、その周囲に集まって
悲嘆に暮れる多くの菩薩や動物を描く。人物の表情の描写に精彩があり、着衣も丁寧に描かれている。
南北朝時代の優れた仏師の手になるものであろう。
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