滋賀県近江八幡市 願成就寺
Oumihachiman Ganjojuji
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Jan.2010 撮影/文:中山辰夫
近江八幡市小船木町73−1
天台宗
小幡町交差点を山側に向かって西に進むと石段が見える。
本寺は鶴翼山の鶴の頭の部分にあたる日杉山の小さい丘の上にある。
石段の登り口には木の中地蔵尊の掲示も立っている。石段は約77段あった。
境内は約4万㎡と結構な広さである。横長で右側に広がっている。
境内に踏み込むと、すぐ前に大きな願かけねはん岩が目に入る。左側には木の中地蔵堂がある。境内には芭蕉の句碑が3ケ所建っている。
絵札奉納版には願い事を書いた独特の絵札が貼られている。
本堂、不動堂、社務所、大師堂、鐘楼などが境内を埋めている。
619年(推古27)に聖徳太子が近江国内に48ケ寺を建立した際、最後にこの寺を建立したので寺名となったという古刹である。
当初は八幡山日牟禮山麓にあった。
後光厳帝が康安2年(1362)の新年を成就寺で迎えたという記録も残る。
元亀2年、信長の兵火を怖れた村民が仏像・経蔵を運び出したと大般若奥書の記載されている。
天承3年(1585)豊臣秀次が八幡山城築城に伴って日杉山に移した。
地蔵堂
木の中地蔵で親しまれている鎌倉時代の木造地蔵菩薩立像(国重文)と平安時代の木造地蔵菩薩立像(県重文)が安置されている。
天笠渡来の、木の中程を用いて刻まれた地蔵像であることから、「木の中地蔵」と呼ばれている。
毎年9月23日に開帳される。
本堂
本堂正面の本尊は十一面観音立像(国重要文化財)藤原時代 像高:107cm
本尊の十一面観音菩薩立像(秘仏・49年ごとに開帳し、25年ごとに中開帳)は聖徳太子が刻んだと伝わり、国指定重要文化財である。
本尊の右側は、木造阿弥陀如来立像で南北朝時代の作である。
また、本堂を中心とし、山中に、四国88ヵ所の砂が埋められた88ヵ所の霊場が配置され、巡拝の名所となっている。
鐘楼
梵鐘には「慶長16(1611)年」の刻銘があり、市指定文化財である。
芭蕉の句碑
比良三上 雲さしかかる 鷺の橋・五月雨に 鳰の浮巣を 見に行かん・一声の横たふや ほととぎす
きうり封じ
毎年土用の丑(うし)の日に、きゅうり封じの行事が行われる。
これは病気にかかった人が、自分の病気をキュウリに乗り移らせ竹筒に封じ込めてしまうという儀式で、多くの信者が病気を治すために参拝する。
鬼瓦
本堂、鐘楼の鬼瓦がみものである。ここでは写せていない。
1)主な仏像
本尊十一面観音立像:重要文化財 藤原時代 像高107cm
地蔵菩薩立像:重要文化財 鎌倉時代 別名木ノ中地蔵尊
地蔵菩薩立像:県指定文化財 藤原時代 旧満願寺像
阿弥陀如来立像:市指定文化財 南北朝時代
2)その他文化財
五大明王像(画):市指定文化財 鎌倉時代
梵鐘:市指定文化財 桃山時代
大般若経:市指定文化財 平安〜江戸時代
参考資料《近江蒲生郡志、滋賀県の歴史散歩、ほか》
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