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滋賀県近江八幡市 日牟禮庵

Himurean ,Omihachiman,Shiga

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Feb.2012 中山辰夫

日牟礼庵(ひむれあん)

近江八幡市西元町61

 

国登録文化財

江戸期に入り近江商人は、松前(蝦夷地)にも進出。これにより鰊(にしん)などの海産物は

敦賀・小浜湊へ陸揚げされ、陸路で今津・海津へ運ばれ、京都・大坂へ運ばれた。

当時の交通幹線であった琵琶湖を往来する船は八幡堀から近江八幡に寄航した。

近江八幡では廻船問屋が隆盛を極め次々と邸宅を建てた。その北前船廻船問屋の町屋が、蕎麦

処「日牟礼庵」として、一部改造され、今に残っている。

真っ白な高塀が一際目立つ建物である。こだわりの手打そばが楽しめる

蕎麦粉は信州八ケ岳山麓の玄そばを使用して石挽きで自家製粉して丹念に打ち上げた蕎麦は

腰もあり、ノド越しもスッキリ!

日牟礼庵は、孫平治・土田線と京街道が交わる角にあって、長命寺へ行く分岐点でもあった。

幅広い孫平治・山田線通りには本願寺八幡別院、面している京街道には願成就寺の寺院建つ。

さらに、この界隈には社寺が多くあって、往時から参拝者にとって、安らぎの場となっていた

のであろう

京街道に面した表玄関。犬を寄せない「狛はらい」がみられるところなど、京町屋と似た風情が

感じられる。

玄関口は広くない。左側の帳場兼炊事場を過ぎると、座敷となっている。

室内は飾り気もない、落ち着いた佇まいである。座り込んでソバを待つ。部屋はさほど広くない。

正面の中庭が美しい。何となく自然の涼しさが感じられる。

前庭の緑が気を癒してくれる。

大正時代建築の白い漆喰壁の土蔵と真壁造で腰に板を張った土蔵。

板張りの高塀も目を奪う。

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