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滋賀県高島市 今津ヴォーリズ資料館

Imazu Vories museum,Takashima city,Shiga

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August 20, 2022 野崎順次  source movie


滋賀県高島市今津町今津
今津ヴォーリズ通り
(Imazu Vories Street, Takashima City, Shiga Pref.)


JR近江今津駅から北へ10分ばかり歩くと、辻川通りであるが、その内、JR湖西線から滋賀県道333号線(風車街道)の北西から南東へ約200mの通りが、ヴォーリズ通りで、3件のヴォーリズ設計作品が並ぶ。

パンフレット
      

 

国登文 今津ヴォーリズ資料館(旧百卅三銀行今津支店) 大正12年(1923)
鉄筋コンクリート造2階建、建築面積84㎡
W.M.ヴォーリズの設計により銀行店舗として建てられた。RCによる柱梁構造に,壁面を煉瓦積としている。外観は石積風の古典様式を基調とするが,比較的簡素にまとめる。昭和末期から図書館として利用され,平成15年からは資料館として活用されている。
(国指定文化財等データベースより)
                    


屋内
                

展示パネル
                 


屋根裏部屋
  


その他
      


Oct.2014 中山辰夫

高島市今津町今津

撮影:Sep.12, 2014

国登録有形文化財

ボーリズ通りにある。

百卅三銀行は1923(大正12)年に、湖西の港町・今津に支店を開設、その店舗の設計をヴォーリズが担当した。百卅三銀行は滋賀銀行の前身である。

RCによる柱梁構造に,壁面を煉瓦積としている。外観は石積風の古典様式を基調とするが,比較的簡素にまとめてある。

古代ギリシャ・ローマに範を仰ぐ古典様式を用いた太い柱型、半円形のアーチで飾られた窓、軒をくっきりと縁取るコーニスなどどこをとっても折り目正しさと安定感が漂う。

正面中央の2本の柱は、略式のトスカナ式柱頭が付けられている鉄筋コンクリート構造をいち早く採用しており、二階分吹き抜けた大空間を現出している。

この建物の用途は二度大きく変わった。

1978(昭和53)年に滋賀銀行が店舗を駅に近い住吉通りに移したため建物が空き家となった。これを今津町が買い取り、町立図書館として使った。

2001(平成13)年今津町立図書館が西側の土地に施設を新築し、この建物は再び空き家となった。

丁度この頃からヴォーリズ建築に関心が高まってきたこともあり、ヴォーリズ作品の資料館とすることになった。

幸い当初の設計図が残っており、復元工事が行われ、200(平成15)年「今津ヴォーリズ資料館」が開設された。

館内では、写真パネルなどによってヴォーリズの足跡を紹介している。

この建物は、銀行、図書館、資料館と、常に地域の人々が集まる場として機能してきた。今後も人の集まる場、人と人とが繋がる場所として提供していくことがヴォーリズの気持ちを継いで行くことになるとされ、資料館の目標も明確である。

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