滋賀県高島市 池の沢庭園遺跡
Ikenosawa teien iseki,Takashima city,Shiga
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Nov.16,2015 中山辰夫
国指定名勝
滋賀県高島市朽木村井字源田谷の一部
村井の集落を奥に入る。案内掲示板を見落とすと所在がつかめない。
安曇川に形成された朽木谷左岸の河岸段丘上に位置し、北側は棚林谷、東と南側は安曇川を望む断崖である。西側は市道で、その背後は急傾斜面を呈す。
位置図
鎌倉時代前期の庭園跡。1980(昭和55)年の発掘調査で確認された。
全景
前方奥に安曇川が流れる、紅葉の美しい“はらっぱ”。すべてが埋め戻されている。
庭園地形測量図の一部と現場
庭園は南北に細長く、弓状に曲がった三角状をなし、中央北寄りには岩盤を利用した小中島が築かれている。
安曇川の河原石を玉石に敷き詰めた池汀も検出された。
参考
後一条天皇の皇子が隠棲して池の沢に屋敷を構え、ここで一生を過ごしたという伝承や、朽木の領主の娘湧出姫が病気のためこの地に屋敷を造らせ住まわせたという伝承が残る。遺蹟の存在は古くから知られていたとされる。
1980(昭和55)年と2006(平成18)年に発掘調査が行われた。それ以降は地下に保存されている。
この遺跡の存在からは、当時の朽木が都人の心を癒し、風流を楽しむための特別な場所であったことと、「朽木杣(そま)」を題材に多くも和歌が詠まれた理由が分かる気がする。
参考資料≪朽木村史≫
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