静岡県浜松市北区 実相寺
Jissoji,,Kitaku, Hamamatsu City, Shizuoka Pref.
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静岡県浜松市北区引佐町金指1371
臨済宗方廣寺派
松源山 実相寺
開山は方廣寺開山無文元遷禅師の高弟で奥山方廣寺四下院(東隠院・臥雲院・三生院・蔵龍院)第一束隠院の開山の悦翁和尚が嘉慶元年(1387)に開山。小田原の陣や関ヶ原の合戦で御徒の頭として目覚しい活躍を見せ、駿府城にて大御所の近侍を勤めた旗本・近藤季用を祀る寺で、金指近藤家初祖の菩提寺であった。宝永(1704-1710)の頃初山法源禅師が定めた引佐三十三所観音巡礼の一番札所とされ、また、昭和15年(1940)に制定された浜名湖新西国の二十七番札所でもある。
(本寺説明書より)
今回の主目的は本寺の江戸初期の枯山水庭園を鑑賞することである。おなじ浜松市北区には重森三玲「日本庭園歴覧辞典、昭和49年」記載の寺院庭園が三つある。龍潭寺、摩訶耶寺、大福寺である。本庭園は三玲死後に発見整備されたもので、重要で貴重な名庭園が北区に追加されたのである。
浜松から遠州バスで約50分、金指バス停で降りて、急坂を10分ばかり登る。
パンフレットと現地説明板、新・浜松自然100選「実相寺の歴史ある庭園」
参道脇の近江小図と松島十湖の句碑
金毘羅堂と山門
鐘楼門、本堂、池泉庭園、庚申堂、六地蔵
本堂と観音堂の間に実相寺庭園の全景が見えた。しかし、植木屋さんが下草の整備をしていて撮影に支障をきたす。すると、和尚さんが出てこられて、植木屋さんは別の場所に移動することになった。また、和尚さんから庭園の構成の詳細を聞くことが出来た。改めて謝意を表する次第である。さらに、ボタンを押すと、庭園や寺の詳しい説明が聞ける装置もある。
県名勝 実相寺庭園
実相寺庭園は平成6年(1994)枯山水庭園の石組の発見に伴い、(中略)平成11年に中根庭園研究所(京都市)が実測調査を行いその成果を日本庭園学会に発表して以来注目され、(中略)平成20年に至って当庭園が静岡県の奥浜名湖の地域性を代表する秀逸した庭園文化遺産としての価値が認められ、県指定名勝庭園となった。
(本寺説明書より)
現在の庭園は、北側奥に展開する明快な3つの頂きを有し、築山中腹から裾にかけての枯滝石組と考えられる豪快な石組、法面上に点在するサツキツツジなどの低灌木による丸刈込を有する芝生の築山群と、庭園東側に展開する島(出島)状の石組群の大きく2つの部分から構成され、築山・出島の間は枯池を想起させる砂利敷きとなっている。
本庭園の構造上の特徴の一つとしては、かつての金指領主である金指近藤家との関係にある。宗祖である近藤季用夫妻の廟所(高さ9尺、周囲15、6間の土盛りの上に五輪塔などを配したものが2基あつた)が、築山群の背後に配される構成となっており、本庭園が近藤季用夫妻の廟所を遥拝し、菩提を弔うための装置としての庭園であった可能性が示唆されることである。また更に背後には国指定史跡三岳城跡がある「三岳山」が遠望されることから「借景」の構成も取り入れている可能性も高く、庭園、廟所、三岳山という一連の景観が展開する独自な庭園構成であった。
(本寺説明書より)
本堂と観音堂の渡り廊下からの全景
三つの頂きの築山と枯滝石組
仁王石
本堂から見た島(出島)状の石組群、右が鶴、左が亀、手前が座禅石
帰途
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