静岡県湖西市　浜名湖レンガ館

（Hamanako Brick Hall, Kosai City, Shizuoka Pref.）

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July 9, 2022 野崎順次 source movie

静岡県湖西市鷲津479-31

この浜名湖れんが館は、1904(明治37)年に当鷲津地区に進出した宮崎製糸鷲津工場の乾繭（かんけん）倉庫として建設されたもので、この1棟が唯一現存する。乾繭倉庫とは製糸工場に原料である繭を安定して供給するための施設で、外壁には貴重な繭の保存に気を配った防水性の高い釉彩（ゆうさい）煉瓦が用いられ、当時の製糸にかける熱意を知る貴重な建物である。
大正時代には「東海の製紙王国」と称される湖西。宮崎製糸鷲津工場は、湖西地方で輸出生糸を生産する本格的な器械製糸場を導入し製糸業隆盛の礎を築いた。湖西地域のあちこちで養蚕（ようさん）業が営まれ、生糸として生まれ変わる前の繭が、この乾繭倉庫に山積みにされた。ちなみに、宮崎製糸場を創業した宮崎家は、第10回オリンピック水泳大会（1932年ロサンゼルス）で100m自由形と、800mリレーのいずれも世界新記録を樹立して2個の金メダルを獲得した宮崎康二選手を輩出している。
（現地説明板より）